ライフスタイルに馴染むスキンケア〈BAUM〉。熊野亘×カリモクの“木”の意匠。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ライフスタイルに馴染むスキンケア〈BAUM〉。熊野亘×カリモクの“木”の意匠。

今春、樹木をインスピレーションソースに生まれたスキン&マインドケアブランド〈BAUM〉。そのパッケージもまた木々と深い関係をもつものでした。パッケージをデザインした熊野亘のインタビューとともに、その魅力に迫ります。

木製フレームにリフィル容器を収めた《ハイドロ エッセンスローション》。
デザイナーの熊野亘。1980年石川県金沢市で生まれ、東京で育つ。ヘルシンキ芸術大学大学院を卒業後、プロダクトデザイナーのジャスパー・モリソンのアシスタントとし働く。2011年にデザインスタジオ”KUMA”を設立し、国内外のクライアントとインテリアやプロダクトデザインのプロジェクトを進める。
愛知県知多郡東浦町にある〈カリモク家具〉。隣接する工場で〈BAUM〉の木製パッケージを製造する。
この春、樹木との共生をテーマに掲げてデビューしたスキン&マインドケアブランド〈BAUM〉。環境の変化に調和しながら何百年も生きる樹木の力に着目し、年齢や性別を問わず、すこやかな肌作りを支えるスキンケア・ボディケア、樹木の香りが心地よいフレグランス製品を展開する。

樹木との共生を掲げる〈BAUM〉は、その恵みを受け取るだけでなく還元するサステナブルな姿勢も重視する。製法はもちろんだが、パッケージへのこだわりにも注目したい。ラインアップの多くにレフィルを導入し、プラスチック容器の一部に植物由来のペット、ガラス容器にリサイクルガラスを採用。パッケージデザインは、プロダクトデザイナーの熊野亘が手掛けた。
〈カリモク家具〉の工場内にある木材置き場を眺める熊野。
家具製造のため、多種多様な樹種が集められている。
どのようなプロセスで、熊野は木材を用いることにしたのか。

スキンケア製品は人の肌に触れるものであるため、成分を変質させず、カビや菌の発生を防ぎ、安全性を保つためにも、天然素材を用いたパッケージを採用することは難しいとされる。製品開発の初期段階から携わった熊野は、〈BAUM〉のクリエイティブチームから木製パーツを用いたパッケージの可能性を尋ねられたことから始まったと振り返る。

「木材を使ったパッケージを作ろうということにまず驚きましたが、サステナブルなものづくりを目指すこと、木がもつ貯水力に着想を得て生まれたことなどを聞いて腑に落ちました。そこで、共に可能性を探ることにしたんです」

フィンランドでデザインを学んだ熊野は、木材の特性を読み解き、シンプルながら愛着が湧く家具を得意とする。フィンランドの木工家具ブランド《NIKARI》からジャスパー・モリソンと連名で発表した〈ディセンバーチェア〉や、日本の〈more trees〉から同じくジャスパーと連名で発表した〈スツール〉はタイムレスな魅力を持つ。今回の〈BAUM〉のパッケージは、製品特性上、当初から高い精度が求められることは明らかだった。そこで熊野は愛知県の老舗家具メーカー《カリモク家具》に相談を持ちかける。

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