
プレオブラジェンスカヤ教会
Preobrazhenskaya Church(1714)
- Photo: AFLO
- Text: Naoko Aono
1714年建造。玉ねぎ形のドームが特徴的な建物はサンクトペテルブルクの北東部、オネガ湖のキジ島にあるロシア正教の教会。ヨーロッパでは建築というと石だが、これは豊かな森の恵みを生かした木造だ。高さ37m、キリストを象徴する大ドームのまわりに四使徒を意味する4つのドームやロシア正教の十字架がついた22のドームが作られている。しかも釘は1本も使っていない。ドームの表面の質感も独特だ。もとの教会は16世紀には建てられていたとされるが落雷で焼失、今の教会は1714年に再建されたもの。隣の9つのドームを持つ〈ポクロフスカヤ教会〉や、19世紀後半に建てられた鐘楼など、周囲の木造教会建築群と合わせて、1990年に世界遺産に登録された。