CULTURE
人をつなぎ、世界を変える「手編み」の魅力が詰まったドキュメンタリー。
December 7, 2017 | Culture, Art, Design | casabrutus.com | text_Keiko Kusano
一本の映画公開にともない、現在、渋谷の街角がカラフルなニットに彩られている。映画『YARN 人生を彩る糸』は、糸を紡ぎ、編み、それを使ってさまざまな表現を行う4組のアーティストを追うドキュメンタリーだ。
世界的なクラフトブームもあり、魅力が見直されている編み物。映画『YARN 人生を彩る糸』に登場する4組のアーティストは、出身も年齢もバックグラウンドも異なるが、「糸を使って表現する」という共通点を持つ。
カラフルなかぎ針編みのニットで、世界各地の公共物をゲリラ的に彩る活動を続けるアイスランドのティナ。全身をカラフルなニットで包み込んだ集団とともに街角でパフォーマンスを展開する、ポーランド出身のオレク。白い糸だけで構成された真っ白な舞台で糸の上を歩き、幻想的なパフォーマンスを繰り広げるスウェーデンのサーカス・シルクール。子どもたちが乗って遊べる、カラフルなネットのアート作品を編み出した日本出身の堀内紀子。
異色の4組のアーティストを選んだ理由について、本作を手がけた監督のウナ・ローレンツェンは以下のように語る。
「世界中から、男女ともに様々なアーティストを探しました。選んだ4組に共通するのは、環境と相互に関係し合い、建築やストリート、自然の一部となる作品を自分自身の手で作り出していて、言うまでもなく、人とつながっていることです。それぞれ重要で異なるエネルギーを、独自の多様な角度で、糸に注いでいる彼ら全員をリスペクトしています。特に、長いキャリアのあるテキスタイル・アーティストのTOSHIKO(堀内紀子)が、ユニークで素晴らしい、人々に必要とされるアートに形を変えていった軌跡は、本作に表現することの変遷に深い洞察を与えるものでした」(ウナ・ローレンツェン)
「世界中から、男女ともに様々なアーティストを探しました。選んだ4組に共通するのは、環境と相互に関係し合い、建築やストリート、自然の一部となる作品を自分自身の手で作り出していて、言うまでもなく、人とつながっていることです。それぞれ重要で異なるエネルギーを、独自の多様な角度で、糸に注いでいる彼ら全員をリスペクトしています。特に、長いキャリアのあるテキスタイル・アーティストのTOSHIKO(堀内紀子)が、ユニークで素晴らしい、人々に必要とされるアートに形を変えていった軌跡は、本作に表現することの変遷に深い洞察を与えるものでした」(ウナ・ローレンツェン)
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