TRAVEL
【齋藤飛鳥・本誌未発表カット公開!】民藝、アート、デザインが堪能できる宿〈楽土庵〉。
August 6, 2023 | Travel, Architecture, Culture, Design | casabrutus.com | photo_Kenshu Shintsubo text_Masae Wako styling_So Matsukawa hair&make-up PON(maxtar)
Casa BRUTUS 2023年8月号『【新】日本の絶景宿』にて、富山県・砺波市のアートホテル〈楽土庵〉を訪れた齋藤飛鳥さん。夏休みに訪れたい緑と水田に囲まれた宿の魅力を、未発表カットとともにご紹介します。
散居村という言葉を聞いたことがあるだろうか。 その名の通り、民家がポツンポツンと散在している集落のことを言う。富山県の砺波平野には、日本最大の散居村があり、高台から見下ろすその景色は、絶景の代名詞にもなっている。始まりは約500年前。水はけのよすぎる扇状地でも稲作を続けるため、農民たちは開拓した水田の真ん中に家を建て、懸命に田んぼの水を管理した。この営みがやがて、「広大な水田と、あちこちに点在する伝統的家屋(アズマダチ)」という砺波平野独特の風景を形成。人と自然が一緒になって美しい秩序を作る姿勢は、「土徳」と呼ばれるある種の哲学として、この地の暮らしに根づいたそうだ。
齋藤飛鳥さんが訪れた〈楽土庵〉は、空間や食、調度を通して、富山の土徳を体感する宿。三方を水田に囲まれた建物は、築120年のアズマダチを復元したものだ。古い梁や柱を使い、昔の通りに組み直した建築も素晴らしいけれど、目を見張るのは随所に置かれた民藝やアートや名作家具。客室には濱田庄司と河井寛次郎の陶器が飾られ、ピエール・ジャンヌレやオーレ・ヴァンシャーの椅子が並ぶ。
床の間にはポスト若冲とも称される日本画家、石崎光瑤(こうよう)の軸。それらの説明をじっくり聞いた齋藤さんの感想やいかに?
「国も時代もバラバラなのが素敵ですね。端正な日本の掛け軸と遊牧民の赤いラグが、不思議なほど似合っている。そういう様子を見ると、なんだかうれしくなります」
床の間にはポスト若冲とも称される日本画家、石崎光瑤(こうよう)の軸。それらの説明をじっくり聞いた齋藤さんの感想やいかに?
「国も時代もバラバラなのが素敵ですね。端正な日本の掛け軸と遊牧民の赤いラグが、不思議なほど似合っている。そういう様子を見ると、なんだかうれしくなります」
土地に根付いた風景と、築120年の日本家屋を改築した趣のある建築、そして空間のそこかしこに飾られた民藝やアート。齋藤さんが訪れた宿〈楽土庵〉の詳細は、『Casa BRUTUS』2023年8月号『【新】日本の絶景宿』をご覧ください。
〈楽土庵〉
2022年10月開業。設計:五割一分。散居村と呼ばれる日本有数の絶景を守り、民藝に通ずる「土徳」という哲学を伝える宿。3つの客室内を含め、館内には民藝の逸品やアート、名作家具が至る所に飾られている。 ⚫︎富山県砺波市野村島645 TEL 0763 77 3315。1泊2食付き1室(2名の場合)86,000円〜。宿泊・利用は13歳以上。
齋藤飛鳥
さいとうあすか 1998年東京都生まれ。俳優・ファッションモデル。乃木坂46の1期生としてデビュー。2023年5月18日に乃木坂46卒業ライブを実施。 音楽番組『ハマスカ放送部』出演中。写真集『ミュージアム』(講談社)発売中。 インスタグラム:@asuka.3110.official https://asukasaito.jp