地域を味わう〈ザ・レール・キッチン・チクゴ〉が福岡で運行開始!
| Travel, Design, Food | casabrutus.com | photo_Taiji Ishida text_Yoshinao Yamada
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赤い格子柄の外装はキッチンクロスをイメージしたもの。車内での食事の期待感を高めるとともに、清潔感を表現する。車両は3両編成52席。1号車と3号車を中心に客席を配置し、2号車にはピザを焼き上げる窯のあるオープンキッチンと一部の座席を用意する。

〈THE RAIL KITCHEN CHIKUGO〉のロゴや車両ごとにあしらわれた号車数など、文字のなかにも細かくグラフィックをあしらう。ここでも食をイメージさせるモチーフが描かれている。

車内は〈THE RAIL KITCHEN CHIKUGO〉の沿線にある地域の工芸品などをふんだんに用いる。天井は久留米市にある〈井上らんたい漆器〉の竹編み生地に不燃加工を施したパネルを、壁は同じく久留米市の城島瓦を使う。椅子とダイニングテーブルも家具作りで知られる大川市で制作した。

内壁の一部には鹿児島睦が制作したブリキパネルを設置。筑後川がモチーフとなっている。

2号車に設置された窯でピザを焼くため、出来立ての食事を楽しめる。通路に面したオープンキッチンのため、乗客は作業風景をのぞくこともできる。

地元の小麦を使ったもちもちの生地に、八女市産のたけのこや大木町産のアスパラガスがふんだんにのる。

地元のあまおうとトマトをバゲットにのせたタルティネは、北野町産のラディッシュ・バターが添えられている。器は〈翁明窯元〉の小石原焼を使用している。

博多和牛に有明海柳川産のお刺身海苔が載った和牛のロースト。セリとの相性も抜群だ。

食後のプティフルは持ち帰りもできる箱入り。福岡県うきは市の〈ミエル(miel)〉によるオリジナルの焼き菓子。

ビル街や住宅地を抜け、緑が美しい田畑を抜けて列車は終着地を目指す。特急の2倍以上の時間をかけてゆっくり運行するため、のんびりと風景とともに食事を楽しむことができる。

沿線にある保育園では通過時に園児が手を振ってくれた。

車内ではオリジナルのグッズも販売。オリジナルタンブラー(1,300円)。

走る電車型キーホルダー(700円)。