FOOD
〈駒形どぜう〉が手がける居酒屋〈sen〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
| Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
創業200余年の〈駒形どぜう〉が手がける居酒屋は炭火焼きをはじめとする和の一品、こだわりの自然派ワインや地酒がリーズナブルにいただけるから、日常使いに!
1801年に創業した〈駒形どぜう〉は東京を代表する、どじょう専門店だ。そんな老舗が2018年末、浅草に居酒屋〈sen〉をオープンした。銀座線浅草駅から徒歩1分、浅草寺からも近い抜群のロケーションで提供するのは1品400円〜というリーズナブルな料理。自然派ワインと地酒を揃え、早くも週に数回訪れる常連客が誕生している話題の一軒だ。
ちなみにメニューに、どじょう料理は一切ない。
ちなみにメニューに、どじょう料理は一切ない。
「店名の〈sen〉には鮮度の‘鮮’の意味を込めていて、素材の鮮度や質にこだわる姿勢と、炭火焼きに使う紀州備長炭は〈駒形どぜう〉と同じなんです」(島田朋浩店長)
この店のメインは野菜やジビエなどを含む肉、魚などを焼く炭火焼き。熱源となる炭は最高峰とされる紀州備長炭である。材料となる原木や炭焼き職人の減少などから生産量が減り、年々、価格が上昇。希少かつ高価ゆえ、多くは高級店で使用される。それが使えるのは本店と炭店との100年以上に渡る、お付き合いのなせる技なのだ。
燻香をまとった蝦夷鹿のさっぱりした赤身の味わいと遠赤外線効果によりムラなくじっくり焼き上げたレンコンや安納芋の自然な甘み。最高の炭が素材本来のポテンシャルをダイナミックに引き出している。
この店のメインは野菜やジビエなどを含む肉、魚などを焼く炭火焼き。熱源となる炭は最高峰とされる紀州備長炭である。材料となる原木や炭焼き職人の減少などから生産量が減り、年々、価格が上昇。希少かつ高価ゆえ、多くは高級店で使用される。それが使えるのは本店と炭店との100年以上に渡る、お付き合いのなせる技なのだ。
燻香をまとった蝦夷鹿のさっぱりした赤身の味わいと遠赤外線効果によりムラなくじっくり焼き上げたレンコンや安納芋の自然な甘み。最高の炭が素材本来のポテンシャルをダイナミックに引き出している。
炭火焼き以外にも一品料理が充実。3つ星〈日本料理 かんだ〉出身のフードディレクター、河田真知子のディレクションにより、「ハムエッグポテトサラダ」「あさり入りおから」など、オリジナリティある惣菜のほか、刺身や揚げ物、ごはんものまでいろいろ。素材感あふれる料理に合うのは、素直でやさしい味わいの自然派ワインや地酒だ。店長はじめ、スタッフに好みや気分を伝えれば、おすすめの銘柄を選んでくれる。
下町らしく、カウンターでは別々に訪れたゲスト同士で何気なく会話が始まることもしばしば。1階カウンターでひとり飲み、2階のテーブル席ではグループでゆっくり。また来たくなる店だ。

〈sen〉
東京都台東区雷門2-18-13 TEL 03 5830 7611。16時〜22時LO(日曜・祝日〜21時LO)。無休。お通し代380円。料理1品400円〜。日本酒1合600円〜。ワインはグラス600円〜、ボトル3,500円〜。

寺尾妙子
てらお たえこ 食ライターとして雑誌やWEBで執筆。好きな食材はごはん、じゃがいも、トリュフ。現在、趣味の茶の湯に邁進中。
