FOOD
北欧の名シェフが作る「究極の朝食」が〈HAY TOKYO〉で食べられます!
| Food, Design | photo_Yoichiro Kikuchi text_Housekeeper
昨年10月に期間限定でオープンした〈HAY TOKYO〉。併設されたカフェで提供されている「オールデイ・ブレックファスト」は、まるでアートのように美しく身体に優しい、究極の朝食。シェフのフレデリック・ビル・ブラーエに話を聞きました。
デンマークのレストラン、〈カフェ・アトリエ・セプテンバー(Café Atelier September)〉の名を聞いたことがあるだろうか。2013年の秋、デンマークの中心地にオープンするとたちまちファッションやアート業界で話題になり、今や〈Noma〉や〈Kadeau〉のように、現代の北欧のフードシーンを語るうえでは欠かせない存在になっている。
オーナーシェフは、齢30でこの店を立ち上げたフレデリック・ビル・ブラーエ。〈Noma〉創業者レネ・レゼピとともに同じ師匠の元に学び、パリやロンドンの名レストランで修業をした。しかし、デンマークに戻った彼が開いたのは、自身がキャリアを積んだファイン・ダイニングとはまったく様相の異なるレストラン。よく光が入って風が通る、オープンキッチンの心地よい空間。そこで、日常で通える価格で毎朝食べても飽きのこない、野菜をふんだんに使ったフレンドリーな食事を提供した。とはいえ、名レストランで経験を積んだフレデリックが作る一品は、アートのように美しく、ハーブやオイルを駆使した繊細な味で、他のカフェで供されるメニューとはひと味もふた味も違うもの。そのギャップが感度の高いゲストの心を掴んだ。
「ファイン・ダイニングで経験を積んだからこそ、僕はもう少しシンプルな料理がやりたいし、やれると思った。近所の人たちがふらっと立ち寄って、そこにいる人たちと気軽に交流できる"駅"みたいな場所が作りたいと思ったんだ」(フレデリック)
ここに通っていたのが、〈HAY〉の創業者であるロルフ・ヘイとメッテ・ヘイ夫妻。彼らの熱烈なラブコールにより、昨年10月表参道〈GYRE〉の中にオープンした〈HAY TOKYO〉併設のカフェ〈HAY CAFE TOKYO〉は、彼がプロデュースすることに。かくして、デンマークでしか食べられなかったフレデリックの「朝食」が、一日中東京で食べられるようになったのだ。
ここに通っていたのが、〈HAY〉の創業者であるロルフ・ヘイとメッテ・ヘイ夫妻。彼らの熱烈なラブコールにより、昨年10月表参道〈GYRE〉の中にオープンした〈HAY TOKYO〉併設のカフェ〈HAY CAFE TOKYO〉は、彼がプロデュースすることに。かくして、デンマークでしか食べられなかったフレデリックの「朝食」が、一日中東京で食べられるようになったのだ。
一番人気のシグネチャーディッシュは、アボカドのオープンサンド。「日本の刺身をイメージしたんだ」という彼の言葉の通り、ごく薄くスライスされたアボカドがデンマークの伝統的なライ麦パンの上に美しく並んでいる。薄く切られているからこそ、口あたりが柔らかく、ふんだんにかけられたネギやパンの中に練り込まれている雑穀とのハーモニーが口の中で強く感じられる。しっかり効かせた塩味やぴりりとしたチリパウダーも、最後の一切れまでおいしく食べ進められる秘訣だ。
合わせて食べたいのは、グラノーラヨーグルト。水分を切ったことによりチーズのように濃厚でなめらかな食感になったヨーグルトと、香ばしく炒られたグラノーラの相性は抜群だ。添えられたズッキーニのジャムは、意外性のある甘みとしゃきっとした食感が大好評だという。
2月15日より販売をスタートしたブルーベリージャムとリコッタチーズのトーストや、バナナをふんだんに練り込んだバナナブレッドの上にミルクジャムを塗り、さらに丸々1本分のバナナを載せたバナナトーストなど、朝にうれしいトーストメニューも豊富。合わせるコーヒーは、フレデリックが大好きだという〈Fuglen Tokyo〉のものだ。
朝から夕方までの営業で、終日朝食メニューが食べられるという本家〈Café Atelier September〉に倣い、東京でもこれらのメニューは一日中提供されている。広々とした店内に配された〈HAY〉の家具から好きな場所を選んで喫茶ができるというのも、このカフェの楽しみのひとつ。北欧の家具や雑貨に囲まれながら、北欧のフードシーンをリードするシェフの究極の朝食が食べられる貴重なひとときを、ぜひ体験してみてほしい。
〈HAY CAFE TOKYO by Frederik Bille Brahe〉
東京都渋谷区神宮前5−10-1 GYRE B1FTEL03 6427 9173。11時〜20時。不定休(GYREに準ずる)。
