デザインのいいレストラン #5 “食×アート”が融合する体感型レストラン。
| Food, Art, Design | casabrutus.com | photo & movie_Satoshi Nagare text_Kei Sasaki editor_Ai Sakamoto
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海底のような1室に設置された円卓を8人で囲むダイニング。設定された物語に沿って、空間や料理が変化していくインタラクティブな体験が待っている。

前菜「Birth/誕生」。皿の上の土壌をゲスト自らの手で耕し、種に見立てたスペルト小麦を蒔くところから1皿目の料理が始まる。

地下1階・地上2階の建物で、地上部分は総ガラス張り。日没後は、幻想的なビジュアルが異彩を放つ。

地下への階段を下り、水に浮かんでいるかのような飛び石を渡って辿り着く「Waiting Zone」。体験のガイドがメニュー替わりに壁に映し出される。

2階には、コースのエピローグとしてデザートを味わうだけのために用意された空間が。本物の果樹をしつらえ、映像で四季の移り変わりを演出。有田焼 李荘窯の珠型三段重で、「禁断の果実」をイメージした〈HUGO & VICTOR〉のスイーツが供される。

「Spur/刺激」のシーンでは、2皿目の前菜として光り輝く茶碗蒸しをイメージした前菜が登場する。ウニ、イクラ、キャビアを添えてあり、贅沢。ミクロの世界で創造と消失を繰り返す細胞分裂をイメージしている。

魚料理は「Expansion/拡張」のイメージとともに。皿に映し出される魚に手を触れると、皿から飛び出し、卓上の川を泳ぎまわる。サーブされた料理は、薄切りの小さなカブの衣をまとった白身魚のソテー。