【岡山・津山】骨付きの牛肉を“そずる”そずり鍋|冷水希三子の郷土料理研究レシピ
| Food, Travel | casabrutus.com | photo_Nao Shimizu text_Housekeeper styling & food_Kimiko Hiyamizu 取材協力_岡山県
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津山市の大衆割烹〈お染〉さんに作っていただいた「そずり鍋」が今回の主役。

牛の心臓周りの大動脈(一般的にはハツモト)の「ヨメナカセ」を塩胡椒で炒めた料理。ヨメナカセの由来は諸説あるが、「処理が大変だから」という説が有力。お酒のアテに最適。

牛肉(主にもも肉)に塩をもみ込んで干した「干し肉」。干すことで肉の旨みを凝縮し、保存性を高める。脂身の少ない部位を選ぶ方が臭みが出づらいという。主には火で炙ってマヨネーズや醤油、一味を添えて食べる。※通常〈お染〉では提供していません。

こちらも郷土料理のひとつ、「煮こごり」。牛の肉、アキレス、テールなどの部位を煮込み、冷やして固めたもの。ご飯の上に乗せて食べると牛の旨みが溶けだす。みかんやゆずの皮を入れて香りをつけることも。肉を余さず食べるという文化の表れ。※通常〈お染〉では提供していません。

〈お染〉の森山さん兄弟。岡山、中でも津山に特化した郷土料理が食べられる貴重な大衆割烹として人気だ。

肉を「そずる(削る)」からそずり肉。骨周りの肉は旨みがたっぷりで、煮込むとその旨みを余さず食べることができる。※この日は撮影用に特別な骨を用意してもらいました。

「お出汁がおいしい! うどんもさぞ合うでしょうね」と冷水さんもにこにこ。

他にニラやネギ、ごぼうなどの野菜、きのこ、豆腐、しらたきなどが入る。
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