FOOD
おいしくて美しい“和菓子”10選・名店の定番菓子。
June 21, 2022 | Food, Design | casabrutus.com | photo_Junichi Kusaka text_Yoko Fujimori
今回は東京の名店10軒の「定番」をセレクト。夏の季節、あるいは通年と、長く楽しめるお菓子には店の思いが溢れています。
・〈とらや〉千里の風|寅年にこそ贈りたい、赤坂店限定の一品。
創業約500年、室町時代後期に誕生し、変わらぬ輝きを放ち続ける老舗〈とらや〉。店の代名詞とされる羊羹の中でも、赤坂店でしか買えない商品がある。それが虎斑(とらふ)柄の特製羊羹「千里の風」。言わずもがな、屋号の「虎」にちなんだ知る人ぞ知る定番だ。
平成6(1994)年に社内コンテストから誕生し、当初は意匠の複雑さから「実現は無理」とされていたが、手練れの職人が試行錯誤のすえ新たな技法を生み出し、商品化に至ったのだとか。黄と黒の虎斑模様を意匠化した躍動感あふれる美しさは〈とらや〉の技術と表現力を物語る。
「一日に千里往って千里還る」と言われるように、虎は勇壮で神秘的な気高さを持つ存在。白小豆、手亡豆、福白金時とで作る黄色の地に小豆のこし餡の虎斑が踊り、虎が風を切って走る姿がみごとに再現されている。
虎斑の模様を作る工程はすべて職人の手仕事であり、練り上がったばかりの羊羹を、黄、黒ともにジョウゴで金枠に流し込んで作られる。ねっとりときめ細かな質感からも、老舗が誇る羊羹の味わいを堪能できる。寅年の今年にこそ贈りたい、特別な羊羹だ。
公式サイト
平成6(1994)年に社内コンテストから誕生し、当初は意匠の複雑さから「実現は無理」とされていたが、手練れの職人が試行錯誤のすえ新たな技法を生み出し、商品化に至ったのだとか。黄と黒の虎斑模様を意匠化した躍動感あふれる美しさは〈とらや〉の技術と表現力を物語る。
「一日に千里往って千里還る」と言われるように、虎は勇壮で神秘的な気高さを持つ存在。白小豆、手亡豆、福白金時とで作る黄色の地に小豆のこし餡の虎斑が踊り、虎が風を切って走る姿がみごとに再現されている。
虎斑の模様を作る工程はすべて職人の手仕事であり、練り上がったばかりの羊羹を、黄、黒ともにジョウゴで金枠に流し込んで作られる。ねっとりときめ細かな質感からも、老舗が誇る羊羹の味わいを堪能できる。寅年の今年にこそ贈りたい、特別な羊羹だ。
公式サイト
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