FOOD
小寺慶子のレストラン予報|代々木上原〈REI〉
『カーサ ブルータス』2020年11月号より
| Food | RESTAURANT FORECAST | photo_Kayoko Aoki text_Keiko Kodera
地域密着の “ネオ町中華” が熱烈歓迎されるでしょう。
日本人の中華料理好きは “町中華” の功績によるところが大きい。ノスタルジックな暖簾に、寡黙に鍋をあおる店主など味のある昔ながらの町中華も魅力的だが、代々木上原の〈REI〉は気楽さと上質感を備えた “ネオ町中華” として、早くも界隈に暮らす食好きの心を掴んでいる。
シェフの高島泰弘さんは世田谷で圧倒的人気を誇る〈火龍園〉出身。ともに働く河野廉士さんは青山〈エッセンス〉、石井瑞紀さんは鎌倉〈イチリンハナレ〉でそれぞれスタイルの異なる中華料理を学んできた。メニューに並ぶのは、スタンダードな広東料理が中心で高島さんが〈火龍園〉の師匠から受け継いだ名物のエビマヨネーズソースも。コンデンスミルクに生クリーム、ドライジンを加えた “白いエビマヨ” は、まろやかな風味。シーズニングソースを使い、広東風にアレンジしたよだれ鶏など、毎日食べても飽きない町中華の性質を持ちながらどの料理も軽やかで洗練されている。ローカルでなくとも気負わず通える店の存在が、中華ファンの裾野を拡大する予感だ。
シェフの高島泰弘さんは世田谷で圧倒的人気を誇る〈火龍園〉出身。ともに働く河野廉士さんは青山〈エッセンス〉、石井瑞紀さんは鎌倉〈イチリンハナレ〉でそれぞれスタイルの異なる中華料理を学んできた。メニューに並ぶのは、スタンダードな広東料理が中心で高島さんが〈火龍園〉の師匠から受け継いだ名物のエビマヨネーズソースも。コンデンスミルクに生クリーム、ドライジンを加えた “白いエビマヨ” は、まろやかな風味。シーズニングソースを使い、広東風にアレンジしたよだれ鶏など、毎日食べても飽きない町中華の性質を持ちながらどの料理も軽やかで洗練されている。ローカルでなくとも気負わず通える店の存在が、中華ファンの裾野を拡大する予感だ。

小寺慶子
こでらけいこ 肉を糧に生きる肉食ライターとして雑誌やWebに執筆。最近の趣味はひとり焼肉をしながら食べ物回文を考えること。「鯛食べな、と鍋炊いた」(駄作)。
