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京町家と日本の伝統素材がブランドの靴づくりと響き合う〈ジョンロブ京都〉。
『カーサ ブルータス特別編集ムック』【令和版】理想の暮らしが買える店 3より
November 19, 2024 | Fashion, Architecture, Design | PR | photo_Haruhi Okuyama text_Akio Mitomi
2024年4月、京都・祇園の町家を改装した〈ジョンロブ京都〉がオープン。内装は、アパレルブランドから絶大な人気を誇るデザイナー、柳原照弘が手がけた。
英国の靴づくりのクラフトマンシップと、和風建築の職人技との出合い。〈ジョンロブ京都店〉のやわらかな空気感は、柳原照弘による緻密なデザインが生み出したものだ。
たとえば、〈SAKAN TOKURA〉の左官職人・都倉達弥との協業によるコテ押さえ仕上げの壁は、愛知産の白土に京都・城陽の砂を混ぜて微妙に色調整。手触りよく、しかも衣服に引っかからないスムーズな壁とした。一方、天井はコテ仕上げのタイミングを遅らせて、 しっとりと見える仕上げとした。
さらに商品の陳列棚はシューズが映えるように沖縄の石灰岩を混ぜて表情を変え、現場仕上げで角に丸みをつけながら磨いて、やわらかく壁とつなげた。
「私のアトリエには建材メーカーのカタログがほとんどありません。それは、素材をリサーチしてから デザインしないと、オリジナリティを発揮しにくいから。〈ジョンロブ〉CEOのフィリップ・ゴンザレスさんとも、毎週のようにオンライン会議で仕上がりを検討しながら微調整を重ねました。靴の素材となる革や職人の技に妥協がないブランドだからこそ、価値観を共有してもらえたと思います」 と、柳原は振り返る。
たとえば、〈SAKAN TOKURA〉の左官職人・都倉達弥との協業によるコテ押さえ仕上げの壁は、愛知産の白土に京都・城陽の砂を混ぜて微妙に色調整。手触りよく、しかも衣服に引っかからないスムーズな壁とした。一方、天井はコテ仕上げのタイミングを遅らせて、 しっとりと見える仕上げとした。
さらに商品の陳列棚はシューズが映えるように沖縄の石灰岩を混ぜて表情を変え、現場仕上げで角に丸みをつけながら磨いて、やわらかく壁とつなげた。
「私のアトリエには建材メーカーのカタログがほとんどありません。それは、素材をリサーチしてから デザインしないと、オリジナリティを発揮しにくいから。〈ジョンロブ〉CEOのフィリップ・ゴンザレスさんとも、毎週のようにオンライン会議で仕上がりを検討しながら微調整を重ねました。靴の素材となる革や職人の技に妥協がないブランドだからこそ、価値観を共有してもらえたと思います」 と、柳原は振り返る。
足元に目を向けると、高級靴店にふさわしく厚みがあり、ふかふかとした踏み心地のカーペットが敷き詰められている。
「〈山形緞通〉に特注したハンドタフト(手刺繍)製法の《クラフトン》です。密度が高いので、〈ジョンロブ〉のシューズが美しく見 えるだけでなく、メインテナンスも可能なので、実は店舗の内装にも向いているのです」
「〈山形緞通〉に特注したハンドタフト(手刺繍)製法の《クラフトン》です。密度が高いので、〈ジョンロブ〉のシューズが美しく見 えるだけでなく、メインテナンスも可能なので、実は店舗の内装にも向いているのです」
京都の長屋や町家のリノベーションでは木造の意匠が多く見られるが、店舗では象徴的な柱を1本見せるだけとして抑制的にデザインした。
「柱や梁にはシューズのラスト(木型)のような美しさがありますが、それを誇張しないようにデザインしました。ただ2階のサロンは構造上必要なので、隠さずにガラス張りとしました」
「柱や梁にはシューズのラスト(木型)のような美しさがありますが、それを誇張しないようにデザインしました。ただ2階のサロンは構造上必要なので、隠さずにガラス張りとしました」
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