DESIGN
〈ハンティング・ワールド〉玉川高島屋店がワンダーウォールの片山正通デザインでリニューアル。
| Design, Fashion | casabrutus.com | photo_Futoshi Osako text_Housekeeper
昨年5月〈ホワイトマウンテニアリング〉の相澤陽介が〈ハンティング・ワールド〉のクリエイティブディレクターに就任した。この度、就任後初となる店舗の全面リニューアルが片山正通のデザインで実現。2人に話を聞いた。
「家からも近いし〈髙島屋〉にはよく来ていたので、まずは自分にとってリアリティを感じられる二子玉川のお店から手がけたいと思っていました。青山や銀座よりも馴染みがあるので、成功しても失敗しても "理解" ができるかな、と」。
そう語るのは、創設50周年を迎えたアメリカの老舗ブランド〈ハンティング・ワールド〉のクリエイティブディレクターに就任した相澤陽介。今回、相澤がディレクターとなってから初となる店舗のリニューアルが実現。インテリアデザインを担当したワンダーウォールの片山正通はこう話す。
「初めてのサファリツアーで訪れたバケーション・ヴィラに、家主が使い込んだハンティング・ワールドのバッグが無造作に置かれていた──。そんな架空のストーリーを立てて、このお店をデザインしました。旅をしていて、オーナーの趣味が出るような小さなホテルに泊まると、置かれているものが1つひとつ気になったりしますよね。その感覚を店舗で表現できたら面白いと思ったんです」。
そう語るのは、創設50周年を迎えたアメリカの老舗ブランド〈ハンティング・ワールド〉のクリエイティブディレクターに就任した相澤陽介。今回、相澤がディレクターとなってから初となる店舗のリニューアルが実現。インテリアデザインを担当したワンダーウォールの片山正通はこう話す。
「初めてのサファリツアーで訪れたバケーション・ヴィラに、家主が使い込んだハンティング・ワールドのバッグが無造作に置かれていた──。そんな架空のストーリーを立てて、このお店をデザインしました。旅をしていて、オーナーの趣味が出るような小さなホテルに泊まると、置かれているものが1つひとつ気になったりしますよね。その感覚を店舗で表現できたら面白いと思ったんです」。
店内には、冒険家でもあったブランド創設者のボブ・リーを彷彿させる小道具や、本、そして彼がデザインしたアーカイヴが商品の横にごく自然にミックスして置かれている。
「二子玉川はファミリーで買い物をする場所。家族で車に乗ってやってきて、お父さんが買い物を楽しんでいる間はお母さんや子どもが椅子に腰掛けてゆっくりできたらいい。ブランドの持つ歴史の重みや新しい世界観を表現しつつも、店の前を通る皆に開かれた、くつろぎやすい雰囲気を作りたいと思っていました」
と相澤が続ける。その言葉通り、大理石やダークな木の色調がブランドの歴史の重みを表現する店内には、モーエンス・コッホの《フォールディングチェア》や、ポール・ケアホルムの《PK22》などが置かれており、程よくリラックスできる。そもそも、ディレクションを務めることになった相澤は、どのように〈ハンティング・ワールド〉に対峙しているのだろうか。
「ディレクターに就任してから “リブランディング” を任されていると誤解されることも多いのですが、歴史あるブランドなので、いたずらに表皮をアレンジするのではなく、元々持っているアーカイヴの強さを突き詰めていて伝えていく責任を感じています。片山さんが “レボリューション(革命)よりエボリューション(進化)”という言葉で表現してくださったのですが、まさにそういう意識でこの老舗ブランドに向き合っています。僕はこの空間が自分の事務所だったらいいなあと妄想しましたが、若い人にとっては憧れのブティックでもいいし、上の世代にとっては、それこそ老後を過ごす別荘みたいに感じていただいてもいい。ターゲットはあえてあまり意識せず、自然も豊かなこのエリアを拠点に、ブランドの価値観を伝えていければと思っています」
「二子玉川はファミリーで買い物をする場所。家族で車に乗ってやってきて、お父さんが買い物を楽しんでいる間はお母さんや子どもが椅子に腰掛けてゆっくりできたらいい。ブランドの持つ歴史の重みや新しい世界観を表現しつつも、店の前を通る皆に開かれた、くつろぎやすい雰囲気を作りたいと思っていました」
と相澤が続ける。その言葉通り、大理石やダークな木の色調がブランドの歴史の重みを表現する店内には、モーエンス・コッホの《フォールディングチェア》や、ポール・ケアホルムの《PK22》などが置かれており、程よくリラックスできる。そもそも、ディレクションを務めることになった相澤は、どのように〈ハンティング・ワールド〉に対峙しているのだろうか。
「ディレクターに就任してから “リブランディング” を任されていると誤解されることも多いのですが、歴史あるブランドなので、いたずらに表皮をアレンジするのではなく、元々持っているアーカイヴの強さを突き詰めていて伝えていく責任を感じています。片山さんが “レボリューション(革命)よりエボリューション(進化)”という言葉で表現してくださったのですが、まさにそういう意識でこの老舗ブランドに向き合っています。僕はこの空間が自分の事務所だったらいいなあと妄想しましたが、若い人にとっては憧れのブティックでもいいし、上の世代にとっては、それこそ老後を過ごす別荘みたいに感じていただいてもいい。ターゲットはあえてあまり意識せず、自然も豊かなこのエリアを拠点に、ブランドの価値観を伝えていければと思っています」
『ハンティング・ワールド玉川髙島屋店』
東京都世田谷区玉川3-17-1 玉川髙島屋西館1館 TEL 03 5717 6880。10時〜20時。