DESIGN
皆川 明+安藤雅信による『雪の器』展が始まりました。
December 10, 2014 | Design | a wall newspaper | photo_Koichi Yamaguchi text_Masae Wako
皆川 明さんが今年も安藤雅信さんと器を作りました。ファッションデザイナーと陶作家が共同で挑む器作り。展覧会直前まで制作を続ける2人を訪ね、岐阜の工房へ。
料理好き、器好きで知られるファッションデザイナーの皆川 明。実は2010年から、陶作家の安藤雅信とともに器作りを続けている。
Q 2人で作り始めた経緯は?
安藤 ファッションの世界で手仕事に近い姿勢を貫く皆川さんのもの作りに興味があり、僕からコラボレーションをお願いしました。プロダクトと手仕事の壁をどこまで低くできるか挑戦してみたくて。
皆川 安藤さんが成形した器に、僕が絵付けするスタイルで始めて、もう4年。毎年テーマを決めた展覧会を開いています。
Q 2人で作り始めた経緯は?
安藤 ファッションの世界で手仕事に近い姿勢を貫く皆川さんのもの作りに興味があり、僕からコラボレーションをお願いしました。プロダクトと手仕事の壁をどこまで低くできるか挑戦してみたくて。
皆川 安藤さんが成形した器に、僕が絵付けするスタイルで始めて、もう4年。毎年テーマを決めた展覧会を開いています。
Q 今年はどんなテーマですか?
皆川 冬に使いたくなる耐熱の器です。安藤さん独特のゆらぎのある形が、鍋やオーブン料理など温かな食卓に似合うと思って。普段安藤さんが作っている耐熱皿はほとんどが黒い釉薬ですが、今回は〝白い釉薬の上に氷のようなブルーで絵を描きたい〟とか“銀彩の鍋はどうですか”とか、あれこれ提案させていただきました。
安藤 直火で使う耐熱器に銀彩をかけるという皆川さんの発想は新鮮でした。僕は道具としての使いやすさをまず重視するんだけど、皆川さんはものとしての美しさも強く求めます。しかも、料理をする人だから説得力がある。
皆川 冬に使いたくなる耐熱の器です。安藤さん独特のゆらぎのある形が、鍋やオーブン料理など温かな食卓に似合うと思って。普段安藤さんが作っている耐熱皿はほとんどが黒い釉薬ですが、今回は〝白い釉薬の上に氷のようなブルーで絵を描きたい〟とか“銀彩の鍋はどうですか”とか、あれこれ提案させていただきました。
安藤 直火で使う耐熱器に銀彩をかけるという皆川さんの発想は新鮮でした。僕は道具としての使いやすさをまず重視するんだけど、皆川さんはものとしての美しさも強く求めます。しかも、料理をする人だから説得力がある。
Q 出来栄えはいかがですか?
安藤 今回は土の風合いを生かした器ができたんじゃないかな。銀彩の鍋も、火にかけて使い込むことで質感がどう変わるのか、楽しみですね。
皆川 ようやく、画用紙ではなく“器に描く”ことに手が慣れてきた気がします。でも、慣れることで筆が均一になりすぎないように気をつけたい。下絵を描いてなぞるのではなく、手が動く勢いを生かして、生きた感覚の線が描けるようでありたいです。
安藤 皆川さんって普段はスッとして物静かなのに、筆を持つと熱血ボーイの顔になるよね。
皆川 本当に楽しいからです。こうして描きながらも、次回のアイデアが湧いてくるほどです。
安藤 今回は土の風合いを生かした器ができたんじゃないかな。銀彩の鍋も、火にかけて使い込むことで質感がどう変わるのか、楽しみですね。
皆川 ようやく、画用紙ではなく“器に描く”ことに手が慣れてきた気がします。でも、慣れることで筆が均一になりすぎないように気をつけたい。下絵を描いてなぞるのではなく、手が動く勢いを生かして、生きた感覚の線が描けるようでありたいです。
安藤 皆川さんって普段はスッとして物静かなのに、筆を持つと熱血ボーイの顔になるよね。
皆川 本当に楽しいからです。こうして描きながらも、次回のアイデアが湧いてくるほどです。
皆川 明
〈ミナ ペルホネン〉デザイナー。1967年生まれ。料理と器選びを手がけた本誌連載『今日のまかない』をまとめた書籍も好評。
安藤雅信
陶作家。1957年生まれ。岐阜県多治見市でギャラリー〈ギャルリ百草〉や若手のためのレンタル工房〈Studio MAVO〉を開く。