DESIGN
第2世代が引き継ぐジョージ・ナカシマの精神。『ミラナカシマ展』が〈桜製作所 銀座店〉で開催中。
『カーサ ブルータス』2024年1月号より
December 19, 2023 | Design | a wall newspaper | photo_Masanori Kaneshita text_Takahiro Tsuchida
東京で開催の『ミラナカシマ展』では、ジョージ・ナカシマの精神を継承している娘ミラさんの「眼」が見どころ。
「今の時代、自然の素材を使い、手作りで、いいデザインのものは本当に珍しいですよね」
20世紀のアメリカを代表する家具作家だったジョージ・ナカシマの娘、ミラ・ナカシマはそう話す。彼女は、ペンシルベニア州ニューホープに父ジョージが開いた工房で1970年から働き、やがて工房を受け継いだ。現在、ナカシマの家具を正式に製造するのはそのジョージ・ナカシマ工房と、生前に彼と交流のあった香川県の桜製作所だけだ。本展では彼女の監修のもと、桜製作所を継ぐ永見宏介が選木、木取りをして、職人が仕上げた家具が並ぶ。木取りとは、自然のままの木の形のどこをどう使うかを決める工程。「木の声を聞く」姿勢が欠かせないという。
20世紀のアメリカを代表する家具作家だったジョージ・ナカシマの娘、ミラ・ナカシマはそう話す。彼女は、ペンシルベニア州ニューホープに父ジョージが開いた工房で1970年から働き、やがて工房を受け継いだ。現在、ナカシマの家具を正式に製造するのはそのジョージ・ナカシマ工房と、生前に彼と交流のあった香川県の桜製作所だけだ。本展では彼女の監修のもと、桜製作所を継ぐ永見宏介が選木、木取りをして、職人が仕上げた家具が並ぶ。木取りとは、自然のままの木の形のどこをどう使うかを決める工程。「木の声を聞く」姿勢が欠かせないという。
「木取りに大切なのは、心。だからどんなに経験を積んでもわかる人とわからない人がいます。あとは建築などを勉強して、構造の作り方を理解していることです」
ナカシマの家具は、こうした木を扱う以上、基本的なサイズ感や脚部の形状は決まっていてもユニークピースに近いものが多い。それでは日本とアメリカで、職人の仕事に差はあるのだろうか。
ナカシマの家具は、こうした木を扱う以上、基本的なサイズ感や脚部の形状は決まっていてもユニークピースに近いものが多い。それでは日本とアメリカで、職人の仕事に差はあるのだろうか。
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