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長坂常さん、なぜイソップの新店舗に近隣の家の古材を使ったのですか?
2023年10月号より
September 11, 2023 | Design, Architecture, Culture | PR | photo_Satoshi Nagare text_Masae Wako
オーストラリア発のスキンケアブランド〈イソップ〉の新店舗が8月、吉祥寺にオープン。設計は〈スキーマ建築計画〉の長坂常だ。民家から手運びした古材による、”スーパーローカル”な空間が完成!
「吉祥寺は、暮らす人の生活が風景に根づいた町。そういうローカルな土地になじむよう、人と人の穏やかなコミュニケーションが生まれるコージーな空間を設計しました」
オーストラリア発のスキンケアブランド〈イソップ〉の路面店が東京・吉祥寺にオープンした。空間を手がけたのは〈スキーマ建築計画〉の長坂常。梁や柱を千鳥状に配列した什器が、町の路地のように親密な動線を生み出している。
オーストラリア発のスキンケアブランド〈イソップ〉の路面店が東京・吉祥寺にオープンした。空間を手がけたのは〈スキーマ建築計画〉の長坂常。梁や柱を千鳥状に配列した什器が、町の路地のように親密な動線を生み出している。
1987年の創業以来、生活に密着した町に店を持ちたいと考え続けている〈イソップ〉は、2010年、日本1号店を青山にオープンした。以降、賑やかな商業地にも店を構えたが、今回は「原点回帰」の想いを込めて吉祥寺というローカルタウンを選択。青山店も設計した長坂に、「環境への影響を最小限に抑え、町の歴史や面影を残した空間を」と依頼した。
「環境についてチーム全員で考える中から生まれたのが“スーパーローカル”というテーマ。まず材料を近隣で調達すると決めました」
取り壊しが予定されている家屋がないかとSNSで呼びかけたところ、店から約3㎞の場所に築60年の木造家屋があるという。さっそくスキーマ建築計画の所員や建築を学ぶ大学生などと足を運んだ。
「使えそうな古材を一つずつ選び、手で解体しました。すべてリヤカーに積んで人力で運んだのですが、その様子は町の人にも見られているんですよね。完成した店を見た彼らが、“あの時、運んでいたあれがこれに!”と古材の可能性を知ってくれたらうれしい」
「環境についてチーム全員で考える中から生まれたのが“スーパーローカル”というテーマ。まず材料を近隣で調達すると決めました」
取り壊しが予定されている家屋がないかとSNSで呼びかけたところ、店から約3㎞の場所に築60年の木造家屋があるという。さっそくスキーマ建築計画の所員や建築を学ぶ大学生などと足を運んだ。
「使えそうな古材を一つずつ選び、手で解体しました。すべてリヤカーに積んで人力で運んだのですが、その様子は町の人にも見られているんですよね。完成した店を見た彼らが、“あの時、運んでいたあれがこれに!”と古材の可能性を知ってくれたらうれしい」
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