DESIGN
【独占】〈LINN〉CEOが語る、ジョナサン・アイブがターンテーブルに施した細部の革命。
| Design | casabrutus.com | text_Kunichi Nomura
ジョナサン・アイブとマーク・ニューソンによる〈LoveFrom〉初のプロダクトとなった、〈LINN〉ターンテーブルの名機50周年モデル《LP12-50》。ジョナサン・アイブと〈LINN〉がタッグを組んだ経緯。両者のデザインにおける共通点。そして、周年モデルに施された、細部における革命的な改良点……。野村訓市による〈LINN〉CEOのギラード・ティーフェンブルンへの国内独占インタビュー。
──読者の皆さんの中には〈LINN〉についてあまり知らない方もいるかと思います。まずは創業の話から伺いたいのですが。
そもそもの始まりは、私の父と母が結婚するときにいただいたご祝儀で買ったハイファイに始まります。それはかなり高価なものだったにも関わらず、父の実家にあったシステムほど音が良くなく、がっかりしたそうなんです。父は工学エンジニアだったので、なぜかそうなのか、どうすれば音が良くなるか、実験をすることにして、始めはスピーカーに目をつけました。
そもそもの始まりは、私の父と母が結婚するときにいただいたご祝儀で買ったハイファイに始まります。それはかなり高価なものだったにも関わらず、父の実家にあったシステムほど音が良くなく、がっかりしたそうなんです。父は工学エンジニアだったので、なぜかそうなのか、どうすれば音が良くなるか、実験をすることにして、始めはスピーカーに目をつけました。
──ハイファイというとまずスピーカーに目がいくものですよね、自分もそうでしたが。
はい、当時も一般的にはスピーカーこそ最も大事と考えられていました。しかし、それでは良い音を得られなかったので、父はターンテーブルをリビングルームの外に持ち出し、閉まったドアの下に配線を這わしてレコードをかけてみることにしました。すると音質が劇的に改善されました。つまり、スピーカーからの振動をターンテーブルが拾ってしまい、それがフィードバックを生み出していたことがわかったのです。そこで父はターンテーブルの重要性、つまり、振動ノイズの影響を受けないものが必要であるということに気付き、独自のターンテーブル・システムを設計しました。それが〈LINN〉の始まりです。プロトタイプが完成すると、イギリス中のハイファイ・ショップに持ち込み、「このターンテーブルはあらゆるシステムの音質を良くします!」と聴き比べを実施して実証していったのです。このストーリーが「Source First」、すなわち音源に近いものが最も重要であるという私たちの哲学になりました。
はい、当時も一般的にはスピーカーこそ最も大事と考えられていました。しかし、それでは良い音を得られなかったので、父はターンテーブルをリビングルームの外に持ち出し、閉まったドアの下に配線を這わしてレコードをかけてみることにしました。すると音質が劇的に改善されました。つまり、スピーカーからの振動をターンテーブルが拾ってしまい、それがフィードバックを生み出していたことがわかったのです。そこで父はターンテーブルの重要性、つまり、振動ノイズの影響を受けないものが必要であるということに気付き、独自のターンテーブル・システムを設計しました。それが〈LINN〉の始まりです。プロトタイプが完成すると、イギリス中のハイファイ・ショップに持ち込み、「このターンテーブルはあらゆるシステムの音質を良くします!」と聴き比べを実施して実証していったのです。このストーリーが「Source First」、すなわち音源に近いものが最も重要であるという私たちの哲学になりました。
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