
俵屋旅館
Tawaraya(1957 extension)
by Junzo Yoshimura
- Photo: Yasuhide Kuge
- Text: Wakako Miyake
- Editor: Wakako Miyake
1864年竣工。1957年、吉村順三により部分的に増築。現当主は11代目。蛤御門(はまぐりごもん)の変で焼失した建物を幕末から明治初期に復興。 1927年ごろに現在の数寄屋建築に改装され、57年に吉村順三により木造平屋建ての2室が増築。さらに66年に作られた吉村設計の新館は鉄筋コンクリート造に。現在でも当主によってほぼ毎年全18室を1室ずつリノベーションしている。古いものを時代に応じて新陳代謝させながら次世代へと受け継いでいく、進取の気性を持つ京都。そこに佇む老舗旅館もまた現代に生きる建築である。改装によって生まれ変わるだけでなく、その日の環境や季節によってもしつらいが変化し、いつ訪れても一期一会の出会いを体験できる。TEL 075 211 5566。