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【今週の花と器】スイートピーと〈HERBBY〉の《ジ アップサイクルド フラワーベース》|2月
February 13, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Shuhei Yoshikawa text_Yoshikatsu Yamato styling_Yumi Nakata
2月3週目の担当は、ショップを持たないアトリエスタイルの花屋〈フィオーレ・ソフィッタ〉で活動する三嶋春菜さん。春の予感がして、コートが脱ぎたくなる2月の半ばには、まとまった本数のスイートピーで季節を先取り。活け方のコツは「極端さ」がキーワードです。廃棄された生地をアップサイクルした、グラスに被せるタイプのフラワーベースで気分も切り替わります。
花をアレンジするとき、極端に振り切るといい場合があります。スイートピーは、フリフリした花びらが特徴ですね。これを25本くらい、ぎゅっとまとめて、全体がひとつの花に見えるように活けました。お値段はリーズナブルなので、そこまで難易度は高くないと思います。
今回の器は、ちょっと変わり種ですね。グラスに被せて使う、廃棄された布のアップサイクルです。花屋の視点で見ると、ファブリックの質感は、花との合わせ方によっては生活感が出過ぎてしまうと思いました。そんなときにも「極端さ」を味方にしましょう。他のお花やグリーンを入れるのではなく1種類に絞り、花と器の色をワントーンに揃える。いっそのこと、と思い切るアプローチというか。伝わりますか?(笑) 可愛らしさに対極なものを混ぜてバランスを取るのではなく、突っ切ることで、コンテンポラリーな雰囲気にしていく方法です。
左のベージュのスイートピーには、切り花着色剤を吸わせています。茎の切り口を色水に入れておくだけで着色ができるんです。今回は、アプリコットとモカという2色を混ぜました。花びらが透けて脈が見えるのもスイートピーの特徴で、そこを色水が通り、縁が色づいていきます。
こうしたケミカルな手法を使うのは、甘い雰囲気だけではないスイートピーの表情を引き出したいというのと、ちょっとした「違和感」が欲しかったからです。花や植物はナチュラルなイメージが強いですが、それだけじゃない魅力も切り花にはある、と私は思っていて。たまにジャンクフードが食べたくなって「あーおいしい」と満足する日があるけれど、そんな感じ(笑)。ときにはケミカルな部分もあるほうが、日々の過ごし方に寄り添ってくれるときもあると思うんです。
今回の器は、ちょっと変わり種ですね。グラスに被せて使う、廃棄された布のアップサイクルです。花屋の視点で見ると、ファブリックの質感は、花との合わせ方によっては生活感が出過ぎてしまうと思いました。そんなときにも「極端さ」を味方にしましょう。他のお花やグリーンを入れるのではなく1種類に絞り、花と器の色をワントーンに揃える。いっそのこと、と思い切るアプローチというか。伝わりますか?(笑) 可愛らしさに対極なものを混ぜてバランスを取るのではなく、突っ切ることで、コンテンポラリーな雰囲気にしていく方法です。
左のベージュのスイートピーには、切り花着色剤を吸わせています。茎の切り口を色水に入れておくだけで着色ができるんです。今回は、アプリコットとモカという2色を混ぜました。花びらが透けて脈が見えるのもスイートピーの特徴で、そこを色水が通り、縁が色づいていきます。
こうしたケミカルな手法を使うのは、甘い雰囲気だけではないスイートピーの表情を引き出したいというのと、ちょっとした「違和感」が欲しかったからです。花や植物はナチュラルなイメージが強いですが、それだけじゃない魅力も切り花にはある、と私は思っていて。たまにジャンクフードが食べたくなって「あーおいしい」と満足する日があるけれど、そんな感じ(笑)。ときにはケミカルな部分もあるほうが、日々の過ごし方に寄り添ってくれるときもあると思うんです。
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