DESIGN
【今週の花と器】菊(かがり弁)と〈スクルーフ〉の《トーキョー ベース 》|1月
| Design | casabrutus.com | photo_Shusaku Yoshikawa text_Yoshikatsu Yamato styling_Yumi Nakata
1月2週目の担当は、ショップを持たないアトリエスタイルの花屋〈フィオーレ・ソフィッタ〉で活動する三嶋春菜さん。お正月休みは終わってしまったけれど、クリーンな心持ちで過ごしたい1月は、白い菊で、部屋の中にハイライトを入れてみませんか。和のイメージが強い花ですが、アシンメトリーに活けて、規則性を意識するとモダンなバランスに仕上がります。
菊は、仏花のイメージが強いですよね。お祝いの贈り物には良くないとされたり、気をつけなきゃいけない花材です。「気にしなくていいよ」と言いたい気持ちもあるけれど、活け方を工夫して、イメージを逆手に取って楽しめるようになれたらいいと思います。
では、どんな工夫をしたかというと、まず葉っぱを減らして、茎を段階的に短くカット。花の位置が斜めに連なるように片方向に寄せ、アシンメトリーにしました。真っ直ぐにしたり、均一なバランスにすると、仏花らしい見え方になるけれど、「偏り」を作るとメリハリが生まれて、今の気分にフィットする菊の表情に仕上がります。花は徐々に高くして、全体の色数も絞る。だけど、出来上がったフォルムはアシンメトリー。このように、規則性と、それを崩す部分とを配合していくことによって、いい意味で捉えどころのない、絶妙な雰囲気に近づけています。
菊の後ろに加えた、同じキク科のインヤンは、真ん中のボタンのような部分(筒状花)が黒く、器の色とリンクする効果があって、花と器を関係させる役割を持ってくれます。花びらのかたちが独特で面白い菊を、1種類で活けるのではなく、別の花を添えるのは、私はストイック過ぎないバランスが好きだからだと思います。
では、どんな工夫をしたかというと、まず葉っぱを減らして、茎を段階的に短くカット。花の位置が斜めに連なるように片方向に寄せ、アシンメトリーにしました。真っ直ぐにしたり、均一なバランスにすると、仏花らしい見え方になるけれど、「偏り」を作るとメリハリが生まれて、今の気分にフィットする菊の表情に仕上がります。花は徐々に高くして、全体の色数も絞る。だけど、出来上がったフォルムはアシンメトリー。このように、規則性と、それを崩す部分とを配合していくことによって、いい意味で捉えどころのない、絶妙な雰囲気に近づけています。
菊の後ろに加えた、同じキク科のインヤンは、真ん中のボタンのような部分(筒状花)が黒く、器の色とリンクする効果があって、花と器を関係させる役割を持ってくれます。花びらのかたちが独特で面白い菊を、1種類で活けるのではなく、別の花を添えるのは、私はストイック過ぎないバランスが好きだからだと思います。
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