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白いキャンバスのような可能性を秘めた、国産針葉樹を使った家具。|〈カリモク家具〉と部屋。
『カーサ ブルータス』2022年8月号より
July 8, 2022 | Design | PR | photo_Tomohiro Mazawa text_Takahiro Tsuchida
国産のヒノキを用いた〈マス〉のダイニングテーブル。アーティストのアユミ・タカハシさんは、この純粋なデザインをキャンバスとして捉える。
あふれる色彩とユニークな存在感。アーティストのアユミ・タカハシさんのアトリエは、彼女が描く作品の世界観そのままに、色鮮やかなプロダクトがたくさん並んでいる。背丈ほどの高さのあるタスクライト風フロアランプや、ポストモダンを代表するイタリアのメンフィスの照明はじめ、普通の家ではなじみにくいアイテムも愛らしく見える。
「この部屋にあるものには私の性格が出ているんだと思います。家具が持つビジョンや、そのデザイナーのストーリーに惹かれたものを選んでいるだけなんです。ものの置き方も深く考えていません。絵を描く時と同じで、こんな色のこんな大きさのものがここにあるとバランスがいいかな、という感覚です」
今回、タカハシさんに使ってもらったのは、〈カリモク家具〉の〈マス〉コレクションの《WK ダイニングテーブル 01》だ。〈マス〉は、日本の森林資源の多くを占める針葉樹林を活用するため、国産ヒノキを多用して作られている。材質は比較的柔らかく、無垢の白木の素材感やすっきりとした木目が美しい。
「木の家具はここにはあまり置いていませんが、このテーブルなら自分の性格や生活に合わせて使えそうです。天板に隙間があるからエアリーで、フレキシブルに使えますね」とタカハシさん。その天板のスリットは、板の伸縮を吸収する意図があるほか、電源コードなどを通すことができる。
「フックを使って何かを吊してもいいでしょうね。デザイナーの提案と違う視点の使い方をすることで、家具は生きたものになっていくと思う。柔軟性のある、遊び心を受け入れてくれる家具は大好きです」
1980年代に始まったメンフィスは、デザインとアートの境界を超えて、従来の家具の価値観を覆した。タカハシさんは、その自由でプレイフルな発想に影響を受けている。日本的なものを核に据えた〈マス〉の家具が、そんな彼女のスタイルに違和感がないのは興味深い。オークやウォルナットの重厚なテーブルでは、こうした使い方はできないだろう。日本の白木には、白いキャンバスのような可能性が潜んでいるようだ。
「この部屋にあるものには私の性格が出ているんだと思います。家具が持つビジョンや、そのデザイナーのストーリーに惹かれたものを選んでいるだけなんです。ものの置き方も深く考えていません。絵を描く時と同じで、こんな色のこんな大きさのものがここにあるとバランスがいいかな、という感覚です」
今回、タカハシさんに使ってもらったのは、〈カリモク家具〉の〈マス〉コレクションの《WK ダイニングテーブル 01》だ。〈マス〉は、日本の森林資源の多くを占める針葉樹林を活用するため、国産ヒノキを多用して作られている。材質は比較的柔らかく、無垢の白木の素材感やすっきりとした木目が美しい。
「木の家具はここにはあまり置いていませんが、このテーブルなら自分の性格や生活に合わせて使えそうです。天板に隙間があるからエアリーで、フレキシブルに使えますね」とタカハシさん。その天板のスリットは、板の伸縮を吸収する意図があるほか、電源コードなどを通すことができる。
「フックを使って何かを吊してもいいでしょうね。デザイナーの提案と違う視点の使い方をすることで、家具は生きたものになっていくと思う。柔軟性のある、遊び心を受け入れてくれる家具は大好きです」
1980年代に始まったメンフィスは、デザインとアートの境界を超えて、従来の家具の価値観を覆した。タカハシさんは、その自由でプレイフルな発想に影響を受けている。日本的なものを核に据えた〈マス〉の家具が、そんな彼女のスタイルに違和感がないのは興味深い。オークやウォルナットの重厚なテーブルでは、こうした使い方はできないだろう。日本の白木には、白いキャンバスのような可能性が潜んでいるようだ。
アユミ・タカハシ
中国生まれ。日本の高校を卒業後、カリフォルニアのパサデナのアートセンター・カレッジ・オブ・デザインでアートを学ぶ。数か国の滞在を経てニューヨークでアーティストとして活動を始め、東京とLAの2拠点で活動する。 Instagram:@r_you_me