DESIGN
皆川 明+内田鋼一が〈VISON〉で初めて共同制作。作陶したうつわの展覧会が始まりました。
『カーサ ブルータス』2022年7月号より
June 20, 2022 | Design | a wall newspaper | photo_Norio Kidera text_Housekeeper
三重県・多気町にある〈VISON〉にて、皆川 明と内田鋼一が共に作陶した「白」と「黒」のうつわの展覧会が2022年7月24日まで開催中。展覧会に向けて作陶する2人を訪ね、アトリエへお邪魔しました。
料理と器を愛する〈ミナ ペルホネン〉デザイナー・皆川 明。6月15日から三重県〈VISON〉で始まった展示に合わせて、陶芸作家・内田鋼一とともにうつわ作りに挑んだ。2人にとって初の共同制作となる今回の試み。制作は〈VISON〉内のアトリエで4日間をかけて集中して行われ、平皿や豆皿、耐熱グラタン皿など約150点のうつわが生まれた。ファッションデザイナーと陶作家という異業種の協働だが、「とにかく楽しかった」と2人は振り返る。
皆川にとって、ろくろ挽きや釉薬がけも自身で行うのは今回が初の試み。
「制作する過程で、手と身体のバランスが材料に慣れていく感覚をつかみました」と皆川。その手は止まることがなく、次々と生まれるアイデアから絵柄が描かれた。刷毛の跡などうつわ作りの工程で生まれたものもインスピレーションになっているという。そんな皆川を見て、内田は「“仕事の感度” を垣間見た」と語ってくれた。
「ものづくりに携わる人はたくさんいますが、特に皆川さんの仕事は一緒にやっていてとても気持ち良く感じました。それは作陶に慣れているかということではなく、手際やリズム感覚の良さだったり、ムダのなさによるものなのだと思います。ありきたりな感想かもしれませんが、その道で一流を極めている人の仕事とはかくあるものなのだ、と。ジャンルが違っても実感しました」(内田)
「制作する過程で、手と身体のバランスが材料に慣れていく感覚をつかみました」と皆川。その手は止まることがなく、次々と生まれるアイデアから絵柄が描かれた。刷毛の跡などうつわ作りの工程で生まれたものもインスピレーションになっているという。そんな皆川を見て、内田は「“仕事の感度” を垣間見た」と語ってくれた。
「ものづくりに携わる人はたくさんいますが、特に皆川さんの仕事は一緒にやっていてとても気持ち良く感じました。それは作陶に慣れているかということではなく、手際やリズム感覚の良さだったり、ムダのなさによるものなのだと思います。ありきたりな感想かもしれませんが、その道で一流を極めている人の仕事とはかくあるものなのだ、と。ジャンルが違っても実感しました」(内田)
完成したうつわは白と黒の2色に分かれており、それぞれ〈VISON〉内で展示販売される。白いうつわは〈Gallery泛白uhaku〉にて、黒いうつわは〈KATACHI museum〉で展示予定だ。もちろんすべて一点もの。アートピースとも言える作品は、これから始まる2人の物語の第1弾となるかもしれない。
■ うつわ作りのプロセスを一部ご紹介。
■ 完成作はこちら。
みながわあきら
〈ミナ ペルホネン〉デザイナー、ファウンダー。イタリアの陶磁器ブランド〈GINORI 1735〉へのデザイン提供も手がける。
うちだこういち
陶芸作家。三重・四日市市に窯場を構える。〈VISON〉では〈アトリエ ヴィソン〉、〈湯の山 素粋居〉など施設のプロデュースを手がける。
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