DESIGN
“描いた絵がラグになる”タフティングで自分だけのラグを作ろう!
『カーサ ブルータス』2022年2月号より
January 24, 2022 | Design | a wall newspaper | photo_Kenya Abe, Miyu Yasuda (Rug) text_Mariko Uramoto
“描いた絵がラグになる”タフティングのワークショップを、アーティストの長場雄さんが体験しました!
数本の糸を束ね、布に縫い込み柄を描く、タフティング。この技法を使ってオリジナルのラグを製作できる〈KEKE〉が東京・根津にオープン。ここはデザイナーの中武薫平さんと、徳島でラグの製造を行う〈MIYOSHI RUG〉がタッグを組んだスタジオで、職人の減少が続く国内のタフティング業界を盛り上げたいという目的がある。今回はアーティストの長場雄さんが過去に『カーサ ブルータス』のために描いてくれた絵を元にラグを作ることに。
スタジオに入るとズラリと並ぶカラフルな毛糸が目に飛び込む。全82色から糸を選んだら、銃のような形をした“タフティングガン”と呼ばれる機械を使って、ミシンのように針を布に打ち込んでいく。コツはしっかり体重をかけながら針を布に刺し込み、一定のリズムで縫うこと。早すぎても遅すぎてもダメで、さらに針を刺す力が弱いと、糸がまばらになってしまう。
特に難しいのは曲線。一気に縫うのではなく、ダダッ、ダダッと少しずつ縫うのがポイント。機械の使い方を教えてもらった後は下描きした布にどんどん縫っていく。表面に現れる糸が線になり、次第に絵が立体的になるのがおもしろい。ラグ作り初挑戦の長場さんは、「顔の輪郭やメガネなど曲線部分はやっぱり難しいですね……」と話していたが、コツを掴むのが早く、あっという間にル・コルビュジエの顔が完成!
タフティングのラグは機械製とは違い、微妙なニュアンスが出て、手作りすることで愛着も湧く。ここでタフティングの魅力に触れ、ハマる人も少なくない、と中武さんはいう。
「タフティングの楽しさを広め、担い手を増やす一助になればいいなと思います」
「タフティングの楽しさを広め、担い手を増やす一助になればいいなと思います」
〈tufting studio KEKE〉
料金は送料込みで25,000円。完成から発送まで約2週間。公式サイトで要予約。
東京都台東区池之端3-3-9 花園アレイ105。12時〜18時。月曜・水曜・金曜休。Instagram
ながばゆう
1976年生まれ。広告、装丁画、公共施設へのアートワーク提供など幅広く活躍。近年は巨大なキャンバスを使った作品も発表している。