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美しさを生む「ハイテク&ハイタッチ」とは?|〈カリモク家具〉の新しい木の家具
『カーサブルータス』 2021年6月号より
May 8, 2021 | Design | PR | photo_Tomohiro Mazawa text_Takahiro Tsuchida
最新の設備と丁寧な手仕事を組み合わせた「ハイテク&ハイタッチ」を実践するカリモクの工場。〈カリモクケーススタディ〉の家具もそこで生まれた。
Vol.2 Karimoku Case Study(カリモクケーススタディ)
デザイナーを触発する、ハイテク&ハイタッチの姿勢。
〈カリモク家具〉の製品は、すべて日本製。そして工程の大半は、創業の地である愛知県の製造工場で行われる。広々とした工場は、もの作りの現場でありながら隅々まで整理整頓が行き届き、クリーンに保たれている。木を加工する大きな音が響いていても、どこかピースフルな雰囲気があるのだ。
上質な木の家具を作り上げるには、高度な生産設備と、経験を積んだ職人の手仕事が欠かせない。それを〈カリモク家具〉は「ハイテク&ハイタッチ」と呼んで一貫したテーマとしてきた。機械が得意とすることと、手仕事でなければできないことを組み合わせ、それぞれに高いレベルを追求しようという意識が、この言葉に表現されている。
「日本の木工家具の産地は、木工芸の伝統を持つ地域がほとんどです。しかし〈カリモク家具〉が創業した愛知県刈谷市周辺はそうではありません。当初、経験値のないところから家具を作るため、率先して機械を使おうということになったのです」と〈カリモク家具〉副社長の加藤洋さんは説明する。
現在、主な工作機械はヨーロッパ製。海外の機器の見本市にも足を運び、設備のアップデートを行う。テクノロジーは常に進歩するので、時には試行錯誤しながら使いこなしていくという。こうしたノウハウも社内で長年培ってきたものだ。機械化には技術や効率の向上のほか、作業を安全に進められるメリットもある。
一方、細やかな手仕事も、このブランドの特徴だ。デザイナーの提案を製造ラインを踏まえて試作する作業に始まり、設備のセッティング、各工程でのチェック、ディテールの仕上げなど、機械にできないことは多い。
「特に感覚や感性の必要な作業は人にしかできません。同じ1本の木でも木目や色合いに変化があるので、目と手を使って確認します」と加藤さん。本物の木の家具だからこそ、ハイタッチが欠かせないということだ。
デンマークのノーム・アーキテクツは、この工場を訪れて、既存のパーツを元に〈カリモクケーススタディ〉の椅子をデザインした。デザイナーにとって〈カリモク家具〉の工場は宝の山らしい。ハイテク&ハイタッチは彼らの創造性を触発する鍵でもある。
上質な木の家具を作り上げるには、高度な生産設備と、経験を積んだ職人の手仕事が欠かせない。それを〈カリモク家具〉は「ハイテク&ハイタッチ」と呼んで一貫したテーマとしてきた。機械が得意とすることと、手仕事でなければできないことを組み合わせ、それぞれに高いレベルを追求しようという意識が、この言葉に表現されている。
「日本の木工家具の産地は、木工芸の伝統を持つ地域がほとんどです。しかし〈カリモク家具〉が創業した愛知県刈谷市周辺はそうではありません。当初、経験値のないところから家具を作るため、率先して機械を使おうということになったのです」と〈カリモク家具〉副社長の加藤洋さんは説明する。
現在、主な工作機械はヨーロッパ製。海外の機器の見本市にも足を運び、設備のアップデートを行う。テクノロジーは常に進歩するので、時には試行錯誤しながら使いこなしていくという。こうしたノウハウも社内で長年培ってきたものだ。機械化には技術や効率の向上のほか、作業を安全に進められるメリットもある。
一方、細やかな手仕事も、このブランドの特徴だ。デザイナーの提案を製造ラインを踏まえて試作する作業に始まり、設備のセッティング、各工程でのチェック、ディテールの仕上げなど、機械にできないことは多い。
「特に感覚や感性の必要な作業は人にしかできません。同じ1本の木でも木目や色合いに変化があるので、目と手を使って確認します」と加藤さん。本物の木の家具だからこそ、ハイタッチが欠かせないということだ。
デンマークのノーム・アーキテクツは、この工場を訪れて、既存のパーツを元に〈カリモクケーススタディ〉の椅子をデザインした。デザイナーにとって〈カリモク家具〉の工場は宝の山らしい。ハイテク&ハイタッチは彼らの創造性を触発する鍵でもある。
カリモク家具 製造工場
最新の設備機器を駆使した広大な家具工場は、安全かつクリーンな環境。 加工や組み立て、塗装、梱包まですべての工程が行われ、熟練した職人の目や手によってディテールまで仕上げられていく。