DESIGN
〈中川政七商店〉創業地に次の三百年を見据えた拠点。
『カーサ ブルータス』2021年6月号より
| Design | window on the world | text_Mako Yamato
街並みに古都の趣を残す、ならまちの一角に〈中川政七商店〉の新たな拠点〈鹿猿狐ビルヂング〉が登場した。
〈中川政七商店 奈良本店〉には赤膚焼や吉野杉など奈良の工芸で作られた限定品も並ぶ。２階にはギャラリースペースや、幅允孝選書による100冊が並ぶライブラリーも。photo_Satoshi Asakawa
猿沢の池越しに興福寺の五重塔を望むロケーション。photo_Satoshi Asakawa
ユニークな名前はロゴマークの鹿、〈猿田彦珈琲〉の猿、東京・代々木上原〈sio〉による〈㐂つね〉の狐に由来する。
開放的なガラス窓と、周囲に調和する屋根瓦が印象的なビルは内藤廣の設計。1、2階には〈中川政七商店 奈良本店〉が新設され、約3,000もの日本の工芸を生かした衣食住にまつわる商品や、奈良の工芸品が並ぶ。
開放的なガラス窓と、周囲に調和する屋根瓦が印象的なビルは内藤廣の設計。1、2階には〈中川政七商店 奈良本店〉が新設され、約3,000もの日本の工芸を生かした衣食住にまつわる商品や、奈良の工芸品が並ぶ。
庭を挟み〈茶論〉と2つの蔵がある。photo_Satoshi Asakawa
隣接の〈旧 遊中川 本店〉はオーダーや洋服などを扱う空間に。photo_Satoshi Asakawa
歴史を紐解く〈時蔵〉。photo_Satoshi Asakawa
〈茶論〉ティースタンドでは〈丸久小山園〉の抹茶を使い、注文ごとに濃茶を練って作る濃茶ラテなどを。photo_Satoshi Asakawa
1階には2軒の飲食店が入り、3階には奈良にスモールビジネスを生み出す拠点として〈JIRIN〉が作られた。
敷地内にあった2つの蔵は歴史を保存するギャラリー〈時蔵〉と、麻に関する道具や布を展示する〈布蔵〉に。茶道を楽しむ〈茶論〉にはティースタンドが加えられた。奈良に新たな歴史の1ページが加わった、そう感じる場の誕生だ。
敷地内にあった2つの蔵は歴史を保存するギャラリー〈時蔵〉と、麻に関する道具や布を展示する〈布蔵〉に。茶道を楽しむ〈茶論〉にはティースタンドが加えられた。奈良に新たな歴史の1ページが加わった、そう感じる場の誕生だ。
限定品も登場。《かや織ふきん 鹿猿狐》440円、《くみ飴 鹿猿狐》1,100円。 《鹿猿狐みくじ》495円。
イギリスの作家、ステファニー・クエールの鹿猿狐オブジェも。photo_Satoshi Asakawa
〈鹿猿狐ビルヂング〉
奈良県奈良市元林院町22。
〈中川政七商店 奈良本店〉
TEL 0742 25 2188（中川政七商店 奈良本店）。10時〜19時。無休。
