DESIGN
村上隆が、京都にうつわギャラリー〈となりの村田〉を開店。
| Design, Travel | casabrutus.com | text_Rie Nishikawa editor_Keiko Kusano
話題の京都、岡崎エリアに、繊細な染付が人気の陶芸家、村田森と共同でギャラリーをオープン。この10年、陶芸にハマり、陶芸コレクターとしても知られる村上隆が仕掛けるうつわのギャラリーとは?
町屋を改装した店内には、村田の染付のうつわがずらりと並ぶ。村田の新作展示は4年ぶり。2016年から新作の発表をやめて、自身のものづくりを突き詰めてきた。そんな村田との出会いについて村上隆に聞いた。
「僕が陶芸に興味を持ったのは、ポストバブルの生活工芸が登場した頃で、サスティナビリティというムードに惹かれたのがきっかけでした。村田さんには2011年の東日本大震災後の京都で、村田さんの展覧会に行き、そこで親しくなりました。いろいろな作家さんの作品を買い始めた頃で、村田さんの作品もすでに数点、買っていました」(村上隆)
作品のこと、ギャラリーとの関係など様々な話をする中で、村田の京都北部の山間のアトリエや犬と奥様と暮らす様子にも惹かれていったのだという。
なぜ一緒に店を開店することになったのだろう?
「僕が陶芸に興味を持ったのは、ポストバブルの生活工芸が登場した頃で、サスティナビリティというムードに惹かれたのがきっかけでした。村田さんには2011年の東日本大震災後の京都で、村田さんの展覧会に行き、そこで親しくなりました。いろいろな作家さんの作品を買い始めた頃で、村田さんの作品もすでに数点、買っていました」(村上隆)
作品のこと、ギャラリーとの関係など様々な話をする中で、村田の京都北部の山間のアトリエや犬と奥様と暮らす様子にも惹かれていったのだという。
なぜ一緒に店を開店することになったのだろう?
この店のために用意された染付作品は150種類以上。皿や鉢、碗、酒器など、ほとんどが和食器である。懐石料理の料理人が求めるような本格的なうつわに対応できる作家がいない、と常々感じていた村田の想いに村上が共鳴したからだ。
「最高の日本文化のひとつが料理の世界ですが、その最高峰のプロの料理人に文脈から提案できる本物のうつわの創造は、つまり芸術の王道の提案そのものなのです。うつわの芸術性を考える中、魯山人の解釈で村田さんと意気投合したことも理由のひとつです。僕の知る限り、生活工芸の陶芸家は柳宗悦の無名性を敬愛し、魯山人をいいという人はいませんでした。
魯山人の標榜してきた文脈を再解釈して、制作、展示、販売まで、トータルな世界観で構築する店を、と考えたわけです。店頭で対応する奥様の(村田)扶佐子さんは、かつて小料理屋をやっていた経験もあり、作陶の歴史と食を双方から合致させる最高の布陣だと思っています」(村上隆)
「最高の日本文化のひとつが料理の世界ですが、その最高峰のプロの料理人に文脈から提案できる本物のうつわの創造は、つまり芸術の王道の提案そのものなのです。うつわの芸術性を考える中、魯山人の解釈で村田さんと意気投合したことも理由のひとつです。僕の知る限り、生活工芸の陶芸家は柳宗悦の無名性を敬愛し、魯山人をいいという人はいませんでした。
魯山人の標榜してきた文脈を再解釈して、制作、展示、販売まで、トータルな世界観で構築する店を、と考えたわけです。店頭で対応する奥様の(村田)扶佐子さんは、かつて小料理屋をやっていた経験もあり、作陶の歴史と食を双方から合致させる最高の布陣だと思っています」(村上隆)
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