CULTURE
作曲とサウンドデザイン、どう違うんですか?
February 22, 2017 | Culture | a wall newspaper | photo_Shizuka Higa (Portrait), OMOTE Nobutada text_Katsumi Watanabe
ダムタイプや野田秀樹、歌舞伎といった公演から、坂本龍一とも共演する作曲家・原摩利彦に聞いた。
Q 最新作にも、フィールドレコーディング音源が入っています。どのように制作されたんですか?
舞台や映像のために作った楽曲でも、その演目に合わず使わなかった曲が結構あって。曲自体は好きなので取っておいた。そうした楽曲を再演奏/再編集しました。
Q 楽曲の多くはピアノのソロ、または非常にシンプルな編曲。どの曲も3分から5分程度で、もう少し長く聴きたい気がしました。
作曲を始めた理由のひとつに、例えばベートーベンの曲の中で“このフレーズがずっと続けばいいのにな”と思う部分があるとするじゃないですか? 実際には続かないけど(笑)。そんなフレーズを延々続かせるために、作曲を始めたんです。だから、自分の好みが濃縮されているので、短いのかもしれません。
Q 気に入っているところは?
いろいろありますが、「K’s Perspective」。アールブリュットの展覧会へ参加した際、ケイさんという方の絵を映像にし、僕が音楽をつけて。題名通り意味は「ケイさんの視点」。個人的ではありますが、強い思い入れがありますね。

原摩利彦
はらまりひこ ピアニスト、作曲家。京都大学教育学部在籍中から活動を開始。ダムタイプの公演をはじめ、最近ではダミアン・ジャレ+名和晃平《Vessel》などで音楽を担当。またNHK-FMの番組での坂本龍一との即興セッションも話題に。新作『Landscape in Portrait』が発売中。
Loading...
