CULTURE
Tenugui | 柳家権太楼。
May 13, 2014 | Culture, Design | A Wall Newspaper | photo: Keiko Nakajima text: Kana Umehara
寄席で今最も客が集まる噺家、柳家権太楼が大事に持っているという名人たちの手ぬぐいとは?
「ご覧の通り、私の手ぬぐいは自分の似顔絵を並べた百面相。真打になったときから使っているから、かれこれ30年以上この柄。毎年、色は変えるんだけど、柄を変えようと思ったことはないから、気に入っているんでしょうね。顔の手ぬぐいって珍しいでしょ。権太楼の手ぬぐいだってすぐわかるからいいんですよ。これは、母校の明治学院大学で落研の仲間だったイラストレーターの橋本金夢さんがデザインしてくれたもの。昔は、こんなに顔が丸くなかったと思うんだけど、だんだん本人が手ぬぐいに似てきたかな。(笑)
噺家の手ぬぐいのデザインで大切なのは、シンプルであること。手ぬぐいっていうのは、落語の所作をつけるための道具。どこで折っても変化のない単調な柄のほうがいいんですよ。基本的に噺家は、自分の手ぬぐいを高座で使うことはないですからね。ほかの噺家さんに高座で使ってもらいやすいように、みんな落ち着いたデザインにしているわけ。私にとって手ぬぐいは100%商売道具。日用品ではないの。だから、普段はね、ハンドタオル派なんです」(笑)
噺家の手ぬぐいのデザインで大切なのは、シンプルであること。手ぬぐいっていうのは、落語の所作をつけるための道具。どこで折っても変化のない単調な柄のほうがいいんですよ。基本的に噺家は、自分の手ぬぐいを高座で使うことはないですからね。ほかの噺家さんに高座で使ってもらいやすいように、みんな落ち着いたデザインにしているわけ。私にとって手ぬぐいは100%商売道具。日用品ではないの。だから、普段はね、ハンドタオル派なんです」(笑)