CULTURE
京都の老舗菓舗〈鍵善〉のこれまでとこれからを知る1冊。
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京都・祇園で約300年にわたり愛される〈御菓子司 鍵善良房〉。季節を彩る和菓子の数々や菓子作りにおける哲学、長きにわたるその歴史から次世代へ向けた新たな取り組みまで、〈鍵善〉の全てが詰まったビジュアルブックが完成しました。
江戸時代中期に創業され300年近い歴史を誇る〈鍵善良房〉。《くずきり》や和三盆を使用した《菊寿糖》で知られ、近年では出来立ての和菓子を提供するカフェ〈ZENCAFE〉や、美術館〈ZENBI-鍵善良房-KAGIZEN ART MUSEUM〉を手がけるなど、広く和菓子と祇園の文化を発信する活動も行なっている。
その15代目主人である今西善也が執筆し、〈鍵善〉の魅力を余すところなく収めたビジュアルブック『祇園 鍵善 菓子がたり』がこの度上梓された。1年12ヶ月それぞれの時期に合わせた和菓子をその月々にまつわる京都の風景や思い出とともに紹介する「鍵善十二か月」、“ざんぐりしていて、艶やかで可愛らしい”と形容される〈鍵善〉の和菓子の意匠としての美しさを解説する「意匠の美」など、多彩な全六章で構成される。
和菓子の紹介・解説に加え、菓子を作る上では欠かせない木型や焼き印といった道具、さらに和菓子を包む木箱や包装紙などについても、それぞれ章を割いて掲載。ただ綺麗な和菓子を並べるだけでなく、その裏側にまつわるものまで紹介することで、〈鍵善〉の世界を丁寧にひもといていく。
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