奈良美智さん、熊谷守一についてお話してください。
January 26, 2018 | Art | casabrutus.com | photo_Mie Morimoto text_Yoshio Suzuki editor_Keiko Kusano
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高校生の時にプレゼントされた画集『〈愛蔵普及版〉現代日本美術全集18萬 鉄五郎/熊谷守一』(集英社 1974年)を手に取る奈良美智さん。背景の絵、右側は本の函に使われた《わさび谷》(1958年)の類似作品である《わさび畑》1949年 油彩・板 33.4×24.3cm。
奈良「なんで只者じゃないって感じたのかわからないけど、やっぱり理解できないやり方してるものをそう思ったんだね。今ならすごくわかりやすくこの絵は見れるんだけど、たぶんそれは今、自分が現代に生まれて、いろんなデザイン的なものを見てきたからで。高校生の時はね、なんかわかんないけどカッコいいと思った。この明治生まれの人がこういうところまで行くのに本当に100年近くかかるだろうなって。先人っていうのはありがたい」
(左から)《蠟燭(ローソク)》1909年 油彩・キャンバス 60.7×45.5cm 岐阜県美術館、《ランプ》1910年頃 油彩・キャンバス 45.5×33.5 cm。《蠟燭(ローソク)》は守一29歳の時の作品。当初は着物の模様も描かれていたようだが、絵具の油脂分が原因で暗色化が進んでしまっている。
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