ART
『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024』で、複雑な世界の諸相を見る。
August 3, 2024 | Art, Architecture, Travel | casabrutus.com | photo_Takuya Neda text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
今年で25年目になる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」。今回の新作も見逃せないものばかり。世界各国から里山に集まってきたアートを紹介します!
2000年に始まった「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、近年、全国で盛んに行われている芸術祭の走りといえる存在だ。これまで8回開催され、その際に設置された作品の中には恒久設置されているものも多い。回を重ねるごとにアートが増えていく仕組みだ。
会場は新潟県十日町市・津南町にまたがる760平方キロメートルもの広大なエリアだ。十日町・川西・中里・松代・松之山・津南の6つのエリアに分かれている。
作品は屋外だけでなく、MVRDV設計の〈まつだい雪国農耕文化センター「農舞台」〉など国内外の建築家が設計した施設のほか、空き家や廃校になってしまった校舎などにも置かれている。のんびりとした里山の景色を味わいながら歩いていくと、ふいにアートが現れる、そんな出合いが楽しめる。
作品数も多いのでオフィシャルツアーやレンタカー、もしくはタクシーをチャーターするなど、さまざまな行程が考えられるけれど、お薦めは十日町駅近くの〈越後妻有里山現代美術館 MonET〉からスタートするパターンだ。
会場は新潟県十日町市・津南町にまたがる760平方キロメートルもの広大なエリアだ。十日町・川西・中里・松代・松之山・津南の6つのエリアに分かれている。
作品は屋外だけでなく、MVRDV設計の〈まつだい雪国農耕文化センター「農舞台」〉など国内外の建築家が設計した施設のほか、空き家や廃校になってしまった校舎などにも置かれている。のんびりとした里山の景色を味わいながら歩いていくと、ふいにアートが現れる、そんな出合いが楽しめる。
作品数も多いのでオフィシャルツアーやレンタカー、もしくはタクシーをチャーターするなど、さまざまな行程が考えられるけれど、お薦めは十日町駅近くの〈越後妻有里山現代美術館 MonET〉からスタートするパターンだ。
●【十日町】「モネ船長と87日間の四角い冒険」〈越後妻有里山現代美術館 MonET〉
原広司+アトリエ・ファイ建築研究所設計の〈越後妻有里山現代美術館 MonET〉では中庭にレアンドロ・エルリッヒの常設作品《Palimpsest: 空の池》がある。水盤に空や、周囲の回廊の柱が映り込んでいるかのような作品だ。今年はその水盤に映り込んだ柱の上に小さな通路が出現し、その上を歩けるようになっている。これは原倫太郎+原游による作品《阿弥陀渡り》だ。錯視を利用したレアンドロ・エルリッヒの作品に、さらに錯視を誘う作品を付け加えた。
《阿弥陀渡り》は原倫太郎+原游のキュレーションによる「モネ船長と87日間の四角い冒険」という企画展の作品でもある。この展覧会の参加作家のひとり、ロブ・フォーマンの《Colony》はユニット式の住宅のような作品だ。窓はマジックミラーになっていて、中からは外が見えるけれど外からは内部は見えない。作者はオランダ在住だが、日本の地方もよく訪れるという。
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