ART
今年も『マツモト建築芸術祭』開催中! 新旧の建築をアートで楽しむ。
February 10, 2023 | Art, Architecture | casabrutus.com | photo_Kazumi Kiuchi text_Toshie Oowa editor_Keiko Kusano
信州・松本の街なかを舞台に、ひっそりと残る古き良き建て物から施工まもない新名所にまでアート作品を展示する『マツモト建築芸術祭』。第2回目となった今回は、17作家・19建築が参加して、街の新たな魅力を引き出している。日常に埋もれてしまって気づけない新旧の建築の魅力を、アートという非日常的”異物”があらわにする……そんな刺激的なさまを目撃すべく、さて、街へ出てみましょう。
●〈下町会館〉× 青木悠太朗
2年連続参加となる昭和3年築の建物〈下町会館〉(旧青柳化粧品店)に、今年初参加の彫刻家である青木悠太朗の作品が展示された。昨年はアーティストの土屋信子による宇宙指向の作品が並んだ2階の室内が、青木の異なる空気感で満たされている。
かつて滞在していたメキシコシティでの体験をカタチにした作品など、さまざまなスケールの木彫で構成された空間。作品のひとつは、松本に住む母親の友人から毎年送られてくるたくさんの贈り物と、それを巡るやりとりをテーマにしたもので、タイトルはずばり《マツモト》。これらの作品はすべて、「言語化する前の感情をカタチにしているようなところがあります」と青木は話す。
青木を含め、今回の芸術祭には初参加の作家が13人いて、新たに会場となった建築物も9か所ある。他方で2年連続参加の作家および建物も多く、「去年と同じ会場を新たなアーティストの作品が彩り、去年と同じ作家が新たな会場を彩ると、それぞれ見え方が全然変わる。そういうことを体験してほしいから、あえて連続参加枠を設けています」と、芸術祭総合ディレクターのおおうちおさむは話す。そうした ”定点観測” 的な視点をおもしろがってもらうべく、初期構想段階から既に継続開催を意識していたそうだ。
青木を含め、今回の芸術祭には初参加の作家が13人いて、新たに会場となった建築物も9か所ある。他方で2年連続参加の作家および建物も多く、「去年と同じ会場を新たなアーティストの作品が彩り、去年と同じ作家が新たな会場を彩ると、それぞれ見え方が全然変わる。そういうことを体験してほしいから、あえて連続参加枠を設けています」と、芸術祭総合ディレクターのおおうちおさむは話す。そうした ”定点観測” 的な視点をおもしろがってもらうべく、初期構想段階から既に継続開催を意識していたそうだ。
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