ART

長野・御代田でフォトフェスティバル開催中。浅間山をのぞむ自然の中で最先端の写真にふれる。

July 30, 2022 | Art, Fashion, Travel | casabrutus.com | text_Akane Maekawa editor_Keiko Kusano

浅間山麓にある長野・御代田町で、現在開催されている『浅間国際フォトフェスティバル2022 PHOTO MIYOTA』。自然の中で写真に触れるアートフォトの祭典は、今年、〈グッチ〉をメインスポンサーに迎え、さらなる写真の可能性へと切り込む。

フェスティバルの会場となった〈MMoP〉にある〈御代田写真美術館〉で開催されているのは、メインスポンサーである〈グッチ〉による特別展示「NEW GENTLEMEN。

【木村和平×井浦新】木漏れ日のなかに捉えた井浦新のポートレイトは、透ける素材にプリントされ、会場の窓から差し込む光に照らされ神秘的に浮かび上がる。

ロレンツォ・ヴィットゥーリ《Dalston Anatomy》（2013年）。フランス人建築家ジャン＝ミシェル・ヴィルモットの設計による〈御代田写真美術館〉の蔦で覆われた壁面に、作品がヴィヴィッドなコントラストを描き浮き立つ。

豊かな自然の中で、写真を五感で体験できるアートフォトの祭典として、2018年に、浅間山麓でスタートした『浅間国際フォトフェスティバル』。今年の会場となった長野県の御代田町での開催は、3年ぶり、3回目となる。アートフォト専門誌『IMA』のエディトリアルディレクター、太田睦子と、共同キュレーターであるアイヴァン・ヴァルタニアンのキュレーションのもと、国際的に活躍する写真家たちの作品を、自然の環境を活かしたユニークなインスタレーションで屋内外に展示する。

グッチによる特別展示「NEW GENTLEMEN」の展示風景。7人それぞれの写真家が異なる展示手法で、その世界観を表現する。

今回のテーマに掲げたのは「Mirrors & Windows（鏡と窓）」。写真という「窓」を通し世界を覗き、同時に、自分自身を見つめる「鏡」ともなる写真の本質とその可能性を示唆した。本展でカラー初公開となる石内都の『連夜の街』をはじめ、周囲に起きている事象を洞察し、多様な表現で社会へと問いかける多彩なフォト作品が会場内に点在する。