ART
生と死の境界を越える青島千穂の世界。
| Art | casabrutus.com | photo_Nobutoshi Kurisu text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
東京・元麻布のカイカイキキギャラリーで青島千穂、東京初の個展が開催中! アニメーションと初挑戦の陶芸作品も並ぶ個展会場でアーティストに聞きました。
カイカイキキの所属アーティストとして国内外で活躍している青島千穂。意外なことに日本での個展は今年3月、京都のKaikai Kiki Kyoto Pop - Up Galleryで開いたものが初めてだった。今、東京で開かれている個展はその巡回展になる。
会場にはアニメーション作品が3つ並ぶ。一番大きなものは《高天原》というタイトルだ。火山が爆発し、津波が起きてビルが倒れていく。空は火山の煙のせいか真っ暗だ。でも災害が通り過ぎるとビルは再び立ち上がり、空には虹がかかる。東日本大震災のあとに制作したものだ。
「私もあの地震と、そのあとに起きたことには大きなショックを受けました。それまでも人間と自然の関係について考えてきたけれど、人間は自然にはかなわないとも思った。でも人々が強く復興していく様子を見て、人にも自然に負けない強さがあると感じたんです」
「私もあの地震と、そのあとに起きたことには大きなショックを受けました。それまでも人間と自然の関係について考えてきたけれど、人間は自然にはかなわないとも思った。でも人々が強く復興していく様子を見て、人にも自然に負けない強さがあると感じたんです」
青島の他の作品と同じように、《高天原》でもビルや山に顔がついていて擬人化されている。
「マグマも爆発するまでせっぱ詰まっていた、そんな自然の気持ちを想像して描きました。空を漂う天女は神様のような存在です。人間ががんばって復興しているのを助けてくれる。ビルが倒れていくときも他の部分に描かれた自然界は淡々とその営みを続けている」
こんなふうに自然を擬人化させるのは、青島に「自然に溶け込みたい願望があるから」だそう。
「子供の頃は人付き合いが得意ではなくて一人でいることが多かったから、自分が自然になってしまいたいと思っていました。虫や花の気持ちになってみたりしていましたね」
「マグマも爆発するまでせっぱ詰まっていた、そんな自然の気持ちを想像して描きました。空を漂う天女は神様のような存在です。人間ががんばって復興しているのを助けてくれる。ビルが倒れていくときも他の部分に描かれた自然界は淡々とその営みを続けている」
こんなふうに自然を擬人化させるのは、青島に「自然に溶け込みたい願望があるから」だそう。
「子供の頃は人付き合いが得意ではなくて一人でいることが多かったから、自分が自然になってしまいたいと思っていました。虫や花の気持ちになってみたりしていましたね」
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