アーティスト・金氏徹平の新しい3つの顔|青野尚子の今週末見るべきアート
| Art, Culture | casabrutus.com | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
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〈GYRE GALLERY〉での『村田沙耶香のユートピア 正常の構造と暴力 ダイアローグ デヴィッド・シュリグリー≡金氏徹平』展示風景。

デヴィッド・シュリグリーのドローイングは村田沙耶香の『コンビニ人間』からインスピレーションを得たもの。このバイブレーションは面白そう、ということで1ヶ月の間に30点が描かれた。

同展には村田沙耶香が学生時代に描いた油彩画やコラージュも。村田の持つ意外な顔に驚かされる。《untitled》(1995-1997年)学生時代の作品

金氏徹平のオブジェ。『コンビニ人間』の中の、コンビニで働いている時だけ「世界の正常な部品になれる」と感じる主人公の心情も思わせる。

壁のドローイングはシュリグリー、手前のオブジェは金氏徹平によるもの。絵画と立体の間に奇妙な会話が交わされる。

壁には村田沙耶香の小説からとられたフレーズが書かれている。

〈GYRE GALLERY〉の壁にあいた穴からいろいろなものが出ているように見える。金氏徹平がリコーの新技術を使って制作した作品。

金氏徹平《White Discharge(Built-up Objects)#48》(2019年)。日用品などを積み上げたオブジェに白い塗料をかけたもの。見なれた景色が溶けていくような感覚に襲われる。 《White Discharge (Built-up Objects) #48》, 2019 Copyright Teppei Kaneuji. Courtesy of the artists and Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo Photo : 西村雄介

〈GYRE〉の中央吹き抜け部分にも、村田沙耶香のテキストによる金氏のオブジェが。
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