陶芸家と建築家の2つの顔を持つ奈良祐希が、数寄屋風建築〈佳水園〉でコラボ&新作披露。
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「箕甲」と呼ばれる伝統的な収まりを用いて軒を薄く見せる、シャープで軽やかな切妻屋根が重なる〈佳水園〉。その軒下に置くことで親和性を持つ奈良の作品を際立たせている。会場構成も奈良自身によるもの。

〈ウェスティン都ホテル京都〉内にある〈佳水園〉は、村野藤吾の設計により1959年に完成した現代数寄屋造り建築。2020年に建築家・中村拓志によりリニューアルが行われた。

「単なる白の展示台ではノイズになってしまう」と、作品は〈佳水園〉へのリスペクトを込めて製作したガラスの台に置かれている。作品が宙に浮かぶような浮揚感もまた、軽やかさを印象付ける。軒下に展示できるのも、千度以上という高温をくぐり抜けてきた陶芸作品だからこそ。耐久性に対しても建築に共通する部分があるという。

室内からもその表情を手に取るように見ることができる、外に置かれた作品。

シャープさと軽やかさを持つ「Bone Flower」シリーズ。土器のモチーフは、建築は最先端技術の影響を受け完成すること、縄文土器や弥生土器はそれぞれ当時の最新技術を取り入れて作られたことなどへ思いを巡らせるうち完成した。
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