ART
フランシス・ベーコンの希少なコレクションに会いに〈神奈川県立近代美術館 葉山〉へ。
December 30, 2020 | Art | casabrutus.com | text_Aya Hasegawa editor_Keiko Kusano
2021年1月9日より〈神奈川県立近代美術館 葉山〉で、展覧会『フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる』が開催。アイルランド出身の画家、フランシス・ベーコン(1909–1992)の希少なコレクションが展示される。
唯一無比の具象画を確立したベーコンは、ピカソと並び称される20世紀を代表する画家のひとりだ。独学で絵画を学んだのち、ヴェラスケスやフィンセント・ファン・ゴッホを参照しつつ歪んだ身体や咆哮するかのような表情の人物画を描くなど独特の表現で身体表現に迫り、その時代の美術界に多大な影響を与えた。
今回の展覧会は、「バリー・ジュール・コレクション」のサポートを受けてのものとなる。バリー・ジュールは、1978年にベーコンと出会い、ベーコンが亡くなるまで親しく交流。1992年、ベーコンがマドリッドで客死する10日前に、彼が手元に残していた作品や資料など約2,000点を譲り受け、〈アイルランド国立近代美術館〉や〈バービカン・センター〉、〈ピカソ美術館〉など各国の美術館で展示を行った。2004年には、約1200点が〈テート・ギャラリー〉に寄贈されている。
今回の展覧会は、「バリー・ジュール・コレクション」のサポートを受けてのものとなる。バリー・ジュールは、1978年にベーコンと出会い、ベーコンが亡くなるまで親しく交流。1992年、ベーコンがマドリッドで客死する10日前に、彼が手元に残していた作品や資料など約2,000点を譲り受け、〈アイルランド国立近代美術館〉や〈バービカン・センター〉、〈ピカソ美術館〉など各国の美術館で展示を行った。2004年には、約1200点が〈テート・ギャラリー〉に寄贈されている。
同展では、その「バリー・ジュール・コレクション」から、シュルレアリスムに傾倒した1930年代の油彩画、作らないとされていたドローイングなどを日本初公開。また、「人」に絶えず関心を持ち続けていたベーコンは、雑誌や新聞上に掲載された著名人の肖像写真に色をつけたり、線を描いたりしていたという。
ベーコンが死の直前までひそかに手元に残していた、初期絵画作品や素描、資料など約130点から20世紀を代表する巨匠の素顔に迫るとともに、その製作の過程を解き明かす。
ベーコンが死の直前までひそかに手元に残していた、初期絵画作品や素描、資料など約130点から20世紀を代表する巨匠の素顔に迫るとともに、その製作の過程を解き明かす。
〈神奈川県立近代美術館 葉山〉は、1951年に鎌倉に開館した日本で最初の公立近代美術館の3番目の建物として2003年10月に開館(旧鎌倉館が閉館し、現在は葉山館と鎌倉別館の2館体制)。一色海岸に臨む庭園からは、天気の良い日には富士山が見える。
『フランシス・ベーコン バリー・ジュール・コレクションによる』
〈神奈川県立近代美術館 葉山〉神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1。1月9日~4月11日。9時30分~17時。月曜休(1月11日は開館)。(※新型コロナウイルス感染症拡大防止により臨時休館中だったが、2021年3月23日より再開館。日時指定予約制。詳細はこちらからご確認を)。一般1,200円。TEL 046 875 2800。