ART
パリの現代アートギャラリーが続々再開。ペロタンでも合同展がスタート!
| Art | casabrutus.com | text_Mami Iida editor_Yuka Uchida
パリでは大型美術館や映画館は引き続き閉鎖中。でも、現代アートのギャラリーは再開し始めています。世界的な危機に立ち向かうための連携を呼びかけた〈ペロタン〉には、26のギャラリーが集結。ポジティブな動向をレポートします!
ロックダウン後のパリに初夏の日が差してきた。外出規制中の「#おうちにいてください(Restez chez vous)」改め「団結していましょう(Restons unis)」との呼びかけで集まった26のギャラリーによる合同展が〈ペロタン パリ〉で開幕した。1990年に21歳で開業し、現在は香港、ニューヨーク、ソウル、上海、東京にも拠点をもつこのギャラリーの創設者エマニュエル・ペロタンが企画し、マレ地区の一棟を提供。世界中でアートフェアや国際展が中断され経済的にも大打撃を受けるなか、現代アーティストの創作を支えてきたギャラリー間で協力し、作品との出会いの場を新しく作り出そうとしている。
第一回展では、同地区にあり人気の〈galerie frank elbaz〉や、パリに2つの拠点を構える〈Balice Hertling〉など、2000年以降にできた6つのギャラリーが参加。国籍、世代、表現も多様な6人の現代アーティストの作品を鑑賞できる。
第一回展では、同地区にあり人気の〈galerie frank elbaz〉や、パリに2つの拠点を構える〈Balice Hertling〉など、2000年以降にできた6つのギャラリーが参加。国籍、世代、表現も多様な6人の現代アーティストの作品を鑑賞できる。
「私たちは芸術作品を実際に体験することの重要性を祝いたいと考えています。ギャラリーでの展示が美術館などでの展覧会の代わりになることはありません。しかし、これらのギャラリーやアーティストの豊饒な宇宙を、一人でも多くの人に知ってもらいたいのです」とペロタン氏は語る。多くの先輩ギャラリーは世界中のコレクターとのネットワークや近年広がるデジタル市場をすでに強みにしているが、「困難な時こそこれまで以上に多様性、開放性、文化の向上に向けたコミットメントを忘れないことが重要」だと言う。スタッフと来訪者を守るための厳しい対策を実施しており、もちろん会期中にレセプションパーティーなどを開催することはないが、夏まで続くコラボレーションは、出展ギャラリーやアーティスト、作品の概要も含めすべて〈ペロタン〉のウェブサイトにアップされるので、引き続き注目したい。
『RESTONS UNIS』
〈PERROTIN PARIS〉
10 impasse Saint-Claude 75003 Paris France。TEL +33 1 42 16 79 79。日曜、月曜休。11時~19時。入場無料。〜8月14日。
