ART
現代アーティスト、チェ・ジョンファの個展が開催。
| Art | casabrutus.com | text_Aya Hasegawa
私たちの生活や暮らしが躍動感と生命力に満ちていることを示唆するチェ・ジョンファの個展が東京・表参道の〈GYRE GALLERY〉でスタート。
1961年生まれのチェ・ジョンファは、アート・ディレクションやインテリア・デザインも手がける、韓国を代表する現代アーティストだ。2018年の平昌冬季オリンピック・パラリンピックでは、開会式、閉会式のアートディレクターを務めた。そのチェ・ジョンファの個展が、東京・表参道の〈GYRE GALLERY〉にてはじまった。
チェの世界観は「生生活活(せいせいかつかつ)」という言葉に集約される。日常の事物から着想を得て、強烈な色使いとダイナミックな造形で“非日常”を作り上げる彼の作品は、私たちに新たな視点のありかたを示唆する。
チェの世界観は「生生活活(せいせいかつかつ)」という言葉に集約される。日常の事物から着想を得て、強烈な色使いとダイナミックな造形で“非日常”を作り上げる彼の作品は、私たちに新たな視点のありかたを示唆する。
チェは相反するものを組み合わせることを得意とする。かつて彼は、廃棄された1,000個のドアからなる10階建てのインスタレーションを制作した。また、ソウルのオリンピックスタジアムを、200万個ものゴミくずからできた花冠で飾り、建物の表面をきらめく宝石のように変換させたことも。
彼は世界のさまざまなガラクタを収集し、組み換えることで、私たちの生活や暮らしが躍動感と生命力が満ちていることを表現しているのだ。そして、遊び心あふれる作品は、美術施設の特権環境や狂乱した消費者世界に疑問符を投げかける。
彼は世界のさまざまなガラクタを収集し、組み換えることで、私たちの生活や暮らしが躍動感と生命力が満ちていることを表現しているのだ。そして、遊び心あふれる作品は、美術施設の特権環境や狂乱した消費者世界に疑問符を投げかける。
「あなたの心がわたしのアートです」──これが、チェ・ジョンファのモットーだ。自らの作品を分類することに非を唱え、見る者の自由な発想に委ねる姿勢を示す彼の作品にあなたは何を感じるだろうか。
チェ・ジョンファ個展『Blooming Matrix 花ひらく森』
〈GYRE GALLERY〉
渋谷区神宮前 5-10-1 GYRE 3F TEL 03 3498 6990(GYRE)。2019年11月15日〜2020年2月24日。11時~20時。
