〈光の教会〉の「光」は、なぜ美しいのか。
『カーサ ブルータス』2017年11月号より
| Architecture | TADAO ANDO’S ENDEAVORS | photo_Taro Hirano text_Katsura Hiratsuka
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〈国立新美術館〉の野外展示場に実物大で再現された〈光の教会〉。十字架にガラスをはめていない点のみ実物と大きく違う。

質感を実物に近づけるため実験を繰り返したという工場生産の4cm厚のコンクリートパネルで仕上げている。実物同様、床、家具も足場板で。

足場板にオイルステン塗装の床が、アプローチ越しの光を受けて鈍く光る。背後の椅子は同時期に建てられた〈六甲の教会〉のためにデザインしたオリジナル。


ガラスがはまっていない十字架や斜めの壁の隙間から力強い光が差し込んで、ディテールや質感まで再現されたコンクリートの壁に陰影ができる。
