ARCHITECTURE
第二次世界大戦の要塞をBIGが地下ミュージアムに。
『カーサ ブルータス』2017年10月号より
| Architecture, Travel | Window On The World | photo_Mike Bink, R.Hjortshoj-Blaavand courtesy of Tirpitz text_Naoko Aono
まるで地下のコロッセウム。そう形容される第二次世界大戦時の要塞を、ビャルケ・インゲルス率いるBIGがミュージアムにコンバージョン。
デンマーク西海岸にあるこの要塞は、ナチス・ドイツが1944年末に建設を開始したが、翌年5月の降伏により中断されていたもの。トンネルでつながった建物の内部に様々な資料が展示されている。
もともとは要塞なのでドアも窓もない閉鎖的な造りだったものを、BIGは窓などを新設、開放的で親しみやすい空間に。大きな窓から入る光で、コンクリートのモノリスが持つ負の遺産の陰鬱さを一変させる。内部では戦時下のこの地の様子を伝えるコーナーや、琥珀を通じて古代の生物の様相を知るエリアなど4つの展示が。歴史を幅広く学べる地下博物館だ。
もともとは要塞なのでドアも窓もない閉鎖的な造りだったものを、BIGは窓などを新設、開放的で親しみやすい空間に。大きな窓から入る光で、コンクリートのモノリスが持つ負の遺産の陰鬱さを一変させる。内部では戦時下のこの地の様子を伝えるコーナーや、琥珀を通じて古代の生物の様相を知るエリアなど4つの展示が。歴史を幅広く学べる地下博物館だ。

〈Tirpitz〉
敵から見えないようつくられた要塞をつなぐトンネル。
