ARCHITECTURE
丹下建築の設備設計士によるビックリ建築がホテルに!
『カーサ ブルータス』2023年10月号より
September 30, 2023 | Architecture | a wall newspaper | text_Housekeeper
旧東京都庁舎や香川県庁舎などの設備設計を行った川合健二。1960年代、セルフビルドされた彼の自邸に泊まることができます。
通常は土木資材として、トンネルや下水管などに使用されるコルゲートパイプ。それを日本で初めて住宅に転用した建築が愛知・豊橋に存在する。設計を行ったのは、設備設計士として丹下健三の作品にも携わった川合健二。楕円のパイプによって構成されており、まるで宇宙船のようなフォルムを持つ通称〈コルゲートハウス〉は、1966年に自邸として川合がセルフビルド。ドコモモ・ジャパンによる「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選出されている。
そんなビックリ建築が、約60年の時を経てホテルに変化。名前を〈CORRUGATED HOUSE〉とし、川合の「インフラから脱却し、自然の中で自給自足の生活を送りたい」という思いをそのままに改修。“地球と縁を切ってみる” 体験ができる宿泊施設としてリデザインされた。ホテルへの改修に際し、元々の素材を生かした形で個室を加えるなどしたが、基本的にはそのままに。構造体としての役割も持つ蜂の巣状の窓など、川合独自の空間を継承した。
そんなビックリ建築が、約60年の時を経てホテルに変化。名前を〈CORRUGATED HOUSE〉とし、川合の「インフラから脱却し、自然の中で自給自足の生活を送りたい」という思いをそのままに改修。“地球と縁を切ってみる” 体験ができる宿泊施設としてリデザインされた。ホテルへの改修に際し、元々の素材を生かした形で個室を加えるなどしたが、基本的にはそのままに。構造体としての役割も持つ蜂の巣状の窓など、川合独自の空間を継承した。
川合が生涯にわたって行ったエネルギー研究の拠点としても活用していた〈コルゲートハウス〉。付近には、果樹やハーブ畑が多く残り、それらを活用した農業体験などのプランも予定している。建築だけではなく周辺敷地も含めて、日常から切り離された生活を体験できる唯一無二の場所が誕生した。
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