国登録有形文化財を有する宿〈沼津倶楽部〉が生まれ変わりました。
July 8, 2023 | Architecture, Food, Travel | casabrutus.com | photo_Yoichi Nagano text_Yumiko Ikeda editor_Ai Sakamoto
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水盤に面した、2階建ての宿泊棟。富士川の砂と土を積み重ねた版築壁が奥に見える。
国の有形文化財に登録される茅葺き屋根の長屋門(ながやもん)。1913年に京都で造られたものを、〈沼津倶楽部〉の玄関口に移設した。
数寄屋造の中にある〈昭和の間〉。屋根の中央が持ち上がったドームのような造りで、2種類の網代が天井に施されている。
ラウンジから水盤を見る。宿泊棟を含め、家具デザインは川上元美、照明デザインは海藤春樹が手がけた。
富士山の伏流水を敷地内の井戸からくみ上げて使用するスパ。写真の露天風呂のほか、内風呂、岩盤浴室、サウナを備える。今秋には〈uka〉が監修するトリートメントを開始予定。
料理はすべてディナーコースより。3皿から成る「よだれ鶏」は奥から時計回りに、よだれ鶏、麺、餃子。鶏を食べてから、餃子、麺の順にタレと絡めて食べる。
沼津近海の鮮魚を使った一品。黒むつ、金目鯛など旬の魚を使う。魚は塩をしてシンプルに揚げ焼きに。空心菜炒めをソース替わりにして食べる。グラスワインは1,200円~。
柔らかく蒸しあげたフカヒレと、美味鶏のガラやモミジを7~8時間煮込んだ白湯スープを合わせたひと皿。
朝食ももちろん中華! 自家製焼売、ちまき(豚肉おこわ)、メヒカリ、豆腐干絲など素材の味をいかしたシンプルな味付けで、体がゆっくりと目覚めていく。
数寄屋造へと続くアプローチ。玄関、および2棟の数寄屋をつなぐ増築部分は渡辺明が設計した。
大広間を活用したダイニングからは、美しく手入れされた日本庭園を望む。
伊勢砂利を敷き詰めた中庭。手拭きガラスを使った窓は竣工当時のままだという。
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