ARCHITECTURE
建築家が手がけた、空間ごと味わうカフェ。|田根 剛〈ユニ〉
『カーサ ブルータス』2022年4月号より
August 2, 2022 | Architecture, Design, Food | photo_Yoichi Nagano text_Sawako Akune illustration_Yoshifumi Takeda
洗練された意匠やくつろぎを生むインテリア、美しい眺望……。コーヒーや食事だけでなく、空間ごと堪能できる建築家が手がけたカフェで、いつもと違う非日常のひとときを。
土と緑に包まれる空間に身を委ねてコーヒータイム。
表参道 GYREの4階フロア全体にレストラン、カフェ、グロサリーなどが共存する食の空間「GYRE.FOOD」。食の循環やフードロスへの課題意識を全体コンセプトとして持つ場への田根剛の回答は「大地そのものをフロアに持ち込むこと」。大量の土を運び入れて左官の手で床や壁を塗り上げ、植物や什器などでゾーニング。「地球と人間の密接な結びつきを感じられる空間」を生み出した。
表参道 GYREの4階フロア全体にレストラン、カフェ、グロサリーなどが共存する食の空間「GYRE.FOOD」。食の循環やフードロスへの課題意識を全体コンセプトとして持つ場への田根剛の回答は「大地そのものをフロアに持ち込むこと」。大量の土を運び入れて左官の手で床や壁を塗り上げ、植物や什器などでゾーニング。「地球と人間の密接な結びつきを感じられる空間」を生み出した。
カウンターを中心とした一角を占める〈uni〉は贅沢な時間の流れるカフェ&デリ。福岡の〈COFFEE COUNTY〉をはじめ全国のコーヒーをセレクトするほか、自家焙煎にも力を入れ始めたばかり。田根もお気に入りの無垢木を束ねたサイコロ状の木の塊をピラミッド状に積み上げたコーナーは、好きな場所を椅子やテーブルとして使える。のんびりと過ごすカフェタイムにおすすめだ。
田根 剛
1979年生まれ。Atelier Tsuyoshi Tane Architectsとして、パリを拠点に活動。フランス文化庁新進建築家賞、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞など受賞多数。〈エストニア国立博物館〉や〈弘前れんが倉庫美術館〉などを設計。2036年完成予定の〈帝国ホテル 東京 新本館〉のデザインアーキテクトとしても話題。
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