生誕100年。写真家、石元泰博の写真展が各地で開催。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

生誕100年。写真家、石元泰博の写真展が各地で開催。

『桂離宮』シリーズや、丹下健三や磯崎新などの建築物を撮影した建築写真の数々、シカゴと東京の都市風景を切り取ったスナップなどで知られる、写真家の石元泰博。彼の大型個展『生誕100年 石元泰博写真展:伝統と近代』が、10月10日より〈東京オペラシティアートギャラリー 〉にて開催になる。

『桂離宮(中門の石組)』(1953〜54年、高知県立美術館蔵 ©高知県,石元泰博フォトセンター)
戦前にサンフランシスコに生まれた石元は、3歳の時に両親の故郷である高知へ移住。高校卒業後に再度渡米したが、戦火の中で収容所生活を余儀なくされる。そして終戦後に、バウハウス出身のモホリ=ナジが設立した、シカゴの〈インスティチュート・オブ・デザイン〉(通称ニューバウハウス)への入学を果たす。
インスティチュート・オブ・デザイン在学時の習作(1948〜50年、高知県立美術館蔵 ©高知県,石元泰博フォトセンター)
インスティチュート・オブ・デザインで写真技法を始め、建築や美術作品に対する造形的な視線を学んだ石元は、卒業後の1953年にグループ展撮影のために訪れた日本で、桂離宮を撮影。これが彼の名を知らしめることになる、『桂離宮』シリーズの第一歩となる。建築物の造形を読み取り、シカゴで学んだ近代的な視点から切り取ったその写真の数々は、桂離宮の新たな美を表出させた。

その後、丹下健三や磯崎新、黒川紀章など、同時代の建築家たちによる数々の建築物を撮影。その作品は写真表現の分野に止まらず、建築やデザインなど、戦後の日本芸術界に大きな影響を与えた。またライフワークといえる、学生時代を過ごした街であるシカゴと東京の風景を撮影したスナップ作品群も、高い評価を得ている。

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