ヴェネチア建築ビエンナーレ、2018年の勝手にベスト! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ヴェネチア建築ビエンナーレ、2018年の勝手にベスト!

『カーサ ブルータス』2018年8月号より

『第16回ヴェネチアビエンナーレ国際建築展』が開幕。カトリック総本山、ヴァチカンの初出展が圧巻です。

by Norman Foster 「初出展のヴァチカンが最高でした! 全体を展示館と10棟で構成。ノーマンフォスターも参加した。会場はIsola di San Giorgio Maagiore, Venezia。」
アート、そして映画フェスティバルで世界的に知られる『ヴェネチアビエンナーレ』。その建築部門をご存じだろうか。毎回、総合ディレクターとテーマが設定され、国別展示と企画展の2部構成で展開される。期間中は二つのメイン会場を中心に、ヴェネチア全体が建築の祭典の舞台となる。16回目を迎えた今年は63か国が参加。企画展では71の建築プロジェクトが紹介されている。
by Terunobu Fujimori 藤森照信のチャペル。梁が十字を象徴し、誰もが思い描くチャペルを表現した点が興味深い。
by Terunobu Fujimori 藤森照信のチャペルの内観。梁が十字を象徴し、誰もが思い描くチャペルを表現した点が興味深い。
by Javier Corvalán 三脚で宙に浮くシリンダー型チャペルは、ハビエル・コルバラン(パラグアイ)の作品。
by Terunobu Fujimori 藤森照信のチャペル。梁が十字を象徴し、誰もが思い描くチャペルを表現した点が興味深い。
by Terunobu Fujimori 藤森照信のチャペルの内観。梁が十字を象徴し、誰もが思い描くチャペルを表現した点が興味深い。
by Javier Corvalán 三脚で宙に浮くシリンダー型チャペルは、ハビエル・コルバラン(パラグアイ)の作品。
特筆したいのは今回、実に11プランも建設した異例な展示が出現したことだ。初出展のヴァチカン教皇庁による〈ヴァチカン・チャペルズ〉である。建築評論家、フランチェスコ・ダル・コがキュレーターを務め、メイン会場から離れたサン・ジョルジオ・マッジョーレ島の緑地を舞台に10名の建築家を招待しチャペルを建設した。本展は、グンナール・アスプルンドがストックホルムに建設した〈森の墓地〉に発想を得たもので、その資料展示館も建設されている。
by Smiljan Radi´c スミルハン・ラディック(チリ)の構造は、型枠に気泡緩衝材を入れて取ったコンクリート。
by Smiljan Radi´c スミルハン・ラディック(チリ)の構造は、型枠に気泡緩衝材を入れて取ったコンクリート。
by Sean Godsell Architects 四方を開けると十字になり、庇にもなるショーン・ゴッドセル(オーストラリア)の作品。内を覗くと神秘が降臨しそう。
by Sean Godsell Architects 四方を開けると十字になり、庇にもなるショーン・ゴッドセル(オーストラリア)の作品。内を覗くと神秘が降臨しそう。
by Eduardo Elísio Machado Souto de Moura プリツカー賞建築家、ソウト・デ・モウラ(ポルトガル)の作品。彼は今回、金獅子作品賞も受賞。
by Smiljan Radi´c スミルハン・ラディック(チリ)の構造は、型枠に気泡緩衝材を入れて取ったコンクリート。
by Smiljan Radi´c スミルハン・ラディック(チリ)の構造は、型枠に気泡緩衝材を入れて取ったコンクリート。
by Sean Godsell Architects 四方を開けると十字になり、庇にもなるショーン・ゴッドセル(オーストラリア)の作品。内を覗くと神秘が降臨しそう。
by Sean Godsell Architects 四方を開けると十字になり、庇にもなるショーン・ゴッドセル(オーストラリア)の作品。内を覗くと神秘が降臨しそう。
by Eduardo Elísio Machado Souto de Moura プリツカー賞建築家、ソウト・デ・モウラ(ポルトガル)の作品。彼は今回、金獅子作品賞も受賞。
建築ビエンナーレのメイン会場で、生者の建築と社会の諸問題の試行錯誤が行われる中、ヴァチカンは、「メメントモリ」(死を想え)と言わんばかりのメッセージをヴェネチアの干潟に置いた。建築は生者のものかもしれないが、生と死について瞑想する場所を私たちが求めていることに気づかされる。礼拝堂巡礼を体験すれば身も心も浄化される。期間限定、場所限定の得難い建築体験だ。

メイン会場もお忘れなく。総合ディレクターはグラフトン・アーキテクツのイヴォンヌ・ファレル、シェリー・マクナマラ。総合テーマは「フリースペース」である。