DESIGN
〈イッタラ〉上級者が選ぶ、通な名作ベスト10選。
September 13, 2022 | Design | photo_Satoshi Nagare styling & text_Akiko Konishi editor_Akio Mitomi
フィンランドデザインを代表するブランド〈イッタラ〉の大規模巡回展『イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき』が2022年9月17日より開催される。そこでcasabrutus.com「小西亜希子の北欧デザイン通信」の連載担当、小西亜希子がいま買える〈イッタラ〉名作10アイテムを紹介します。
・《ルーツ》デザイン：ロナン＆エルワン・ブルレック｜2015
フィンランド語でひし形を意味する《ルーツ》。シンメトリーなフォルムから映し出された色と影、その全てが美しい。《ルーツ ベース》ウルトラマリンブルー 205mm×180mm 33,000円。
直線のみで構成された形、あえて不完全な色のグラデーションが織りなす《ルーツ》は水面や活けた植物のラインまでも引き立てる。左から／《ルーツ ベース》モスグリーン 205×180mm 33,000円、グレー 115×180mm 25,300円、リネン 115×140mm 16,500円。他に陶器のタイプもある。
ガラスの厚みはひし形の両サイドがもっとも薄く、約2mm程度。（個体差あり）マウスブローで均一に吹いたのち、冷却して金型から取り出すまで終始慎重な作業が求められる。
2015年、瞬く間にインテリアデザイン業界を席巻したロナン＆エルワンブルレックがデザインした《ルーツ》。その完成度から〈イッタラ〉次世代の名作登場との呼び声も高かったこのベースは、ひし型の形状のガラスの厚みに強弱が付いており、光を透過すると色の濃淡がグラデーションとして美しく浮かび上がる。シンプルで繊細なフォルムゆえ、職人たちのマウスブローの技術と精度が試されるという、製作の難易度が高い点も評価したい。
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