瀬戸内エリアで3つの建築展が同時開催! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

瀬戸内エリアで3つの建築展が同時開催!

瀬戸内国際芸術祭の秋会期も始まり、盛り上がりを見せる瀬戸内エリアで、建築をテーマとした展覧会が3つ同時開催される。香川、岡山、広島の3県を巡りながら、建築について学ぶ絶好の機会だ。

倉敷アイビースクエア『建築家 浦辺鎮太郎の仕事―倉敷から世界へ、工芸からまちづくりへ』展より。倉敷考古館増築部分 (c) Forward Stroke inc
今秋、瀬戸内で同時開催されるのは、香川県の『日本建築の自画像 探求者たちの もの語り』展、岡山県の『建築家 浦辺鎮太郎の仕事―倉敷から世界へ、工芸からまちづくりへ』展、広島県に巡回した『インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史』の3展。いずれも近代以降の日本建築史を、何らかの形で掘り下げた内容だ。さっそくひとつひとつの見どころを見ていこう。

1. 香川県立ミュージアム『日本建築の自画像 探求者たちの もの語り』

最初に紹介するのは、〈香川県立ミュージアム〉の企画展。日本建築とは何か? この問いに、建築史家や建築家、地域の人々も巻き込んで向き合う大規模な展覧会だ。展覧会タイトルにある “自画像” が意味するのは「建築史家」「建築家」「地域の人々」という異なる3つの視点のこと。会場は3部から構成され、〈第一の自画像〉では、海外の万博で発表された日本のパビリオンや伊東忠太の作品などを通して、明治時代以降の近代化の中で「日本的なるもの」がいかに捉えられていたのかを考察。〈第二の自画像〉では、その「日本的なるもの」に対して、建築家が創造した作品を取り上げ、丹下健三や大江宏、石井和紘といった瀬戸内ゆかりの建築家の仕事に迫る。そして、〈第三の自画像〉では地域性に注目。瀬戸内の島々や港町のフィールドワークから、風土の中で蓄積されてきた民家などに意識を向ける。これらから浮かび上がるのは、建築に宿る“日本的”という意識の複雑さ。日本建築を紐解く過程で、日本人の精神性にも触れられる内容だ。
「古写真 大阪城天守閣復興工事」の内鉄骨組み上げ完了の様子。
〈第1の自画像〉コーナーで考察された、瀬戸内周辺の夏の家。
香川県庁舎の竣工前に撮影された、丹下健三のポートレート。(c) 香川県立ミュージアム
香川県庁舎南庭造成作業風景。 (c) 香川県立ミュージアム
「古写真 大阪城天守閣復興工事」の内鉄骨組み上げ完了の様子。
〈第1の自画像〉コーナーで考察された、瀬戸内周辺の夏の家。
香川県庁舎の竣工前に撮影された、丹下健三のポートレート。(c) 香川県立ミュージアム
香川県庁舎南庭造成作業風景。 (c) 香川県立ミュージアム

『日本建築の自画像 探求者たちの もの語り』展

開催中〜2019年12月15日。会場の〈香川県立ミュージアム〉は高松港にも近い海沿いに立つ文化施設。常設展ではイサム・ノグチの彫刻などを展示。
香川県高松市玉藻町5-5。9時〜17時(入館は16時30分まで)。9月~11月の土曜日、10月13日、11月3日は20時まで開館(入館は19時30分まで)。月曜休(祝日の場合は翌日休)。観覧料1200円。