Chill CARS|世界的巨匠が日本で生み出した、カーカルチャーのひとつの形。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

Chill CARS|世界的巨匠が日本で生み出した、カーカルチャーのひとつの形。

『カーサ ブルータス』2018年4月号より

《iPad》のプロトタイプなど〈アップル〉の製品を多く手がけた独〈フロッグデザイン〉社のハルトムット・エスリンガーは、プロダクトがコモディティー化していくことを防ぐためには、カルチャーを生み出すことこそ重要と説いた(『デザインイノベーション』)。

1960年代から80年代にかけての〈いすゞ〉は、心躍るクルマを手がけていて、日常の足にとどまらない、独自のカルチャーを作り出していた。筆頭は68年発表の《1‌17クーペ》で、もうひとつが81年の《ピアッツァ》だ。

卵のようななめらかなフォルム。フラッシュサーフェイスという、サイドウィンドウの段差もほとんどないスタイルは技術的にも見るべきものがある。

内装は、ステアリングホイールから手を離さずにランプやウインカーや空調を操作できるサテライトスイッチの採用や、立体的な形状のシートなど斬新。

〈デロリアン〉の《DMC-12》、〈BMW〉の《M1》、日本でも大ヒットした〈アウディ〉の《80》などをデザインした〈イタルデザイン〉のジョルジェット・ジウジアーロが手がけた。プロトタイプが出たとき世界中の人が、本当にこんなクルマを量産化できるのだろうか? と言った。斬新なスタイルを売るのは冒険でもあったろう。それを乗り越えて販売にまでこぎつけた〈いすゞ〉。まさにひとつのカルチャーを作ったと言っていい。それが時代を超えて人を惹きつけている理由だ。
電動式4分の1リトラクタブルヘッドランプカバーが個性的。
操作系を集約したサテライトスイッチは当時ジウジアーロが凝っていたもの。
視認性が高く美しいシンプルなオーディオシステム。
全体的に直線基調でありながら、ボディ面一のリアコンビネーションランプと、中央の社名が入ったプレートは丸みを帯びて連続している。
電動式4分の1リトラクタブルヘッドランプカバーが個性的。
操作系を集約したサテライトスイッチは当時ジウジアーロが凝っていたもの。
視認性が高く美しいシンプルなオーディオシステム。
全体的に直線基調でありながら、ボディ面一のリアコンビネーションランプと、中央の社名が入ったプレートは丸みを帯びて連続している。
country: Japan
year: 1981-91
seats : 4
size : L4,310×W1,655×H1,300mm
price: approx 1,185,000 yen
special thanks to ISUZU SPORTS ( TEL 0800 800 4117) ※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。