世界に誇る日本の名車《マツダ・ロードスターRF》。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS facebook line twitter

世界に誇る日本の名車《マツダ・ロードスターRF》。

2015~16年の日本カー・オブ・ザ・イヤーと16年のワールド・カー・オブ・ザ・イヤー及びワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーと、賞レースを総なめにした、日本が誇るライトウェイトスポーツの代表作《マツダ・ロードスター》。その最新作《マツダ・ロードスターRF》で東京から伊豆半島の伊東温泉までを往復した際の乗り心地をリポートする。

初夏の風はまさにオープンカーにうってつけ。新緑がボディに映り込んだ姿も美しい。
ソフトトップ(幌屋根)の4代目ロードスターは既におなじみだろうが、RFは自動開閉式ハードトップ(金属屋根)仕様で2016年冬に発売となった。閉めればクーペと同じだから高速走行や悪天候の時には非常に快適、ソフトトップよりも屋根の開閉による車内空間の環境変化が大きいので1台で2度美味しいクルマでもある。日本ではその危険は少ないかもしれないが、諸外国では夜間に幌を切られたりするイタズラも多く、こうしたモデルはとても歓迎されている。
ルーフ開閉の動きは非常にスムーズで高級感あり。2016年10月時点で「市販電動ハードトップ車として世界最速」(マツダ調べ)とのこと。時速10km台なら走行中にも作動できる。
屋根を開けてもリアピラーは残る。フルオープンになるソフトトップモデルとの違いがここにあって、前後斜め方向から見るとクーペのように見える。かつて屋根の天板だけを取り外すことのできる「タルガトップ」という形式があったが、これはその洗練版だ。

おかげで高速走行中でも風は頭を撫でていく程度にしか感じない。さすがにオープンカーづくりの歴史が長いと思ったのは、このままではもの足りないという時に、リアウインドウの位置にある風防を外すことで風が一気に前から後ろへと流れるようになっていること。見た目はタルガでも乗員はちゃんとフルオープンを体感できる。

先代のハードトップモデルでは屋根が完全に格納できたのになぜこの新型ではこうなったのか? それはひとえに小型化のためである。ロードスターは1989年に初代モデルがデビューしたが、当時は国内はもとより欧米にもこうしたライトウエイトスポーツがなかった。コンパクトで軽量なボディならば特に大きなエンジンを載せなくとも俊敏に走れることを世界中に知らしめ、一大センセーションを引き起こした経緯がある。その原点に立ち返ったのだ。
《ロードスター》はFR(フロントエンジン+後輪駆動)のレイアウトなので、ハンドルを切って車体が曲がり始めたら今度はアクセルコントロールで思いの通りに曲がっていくことができる。お尻の方が着いてくる、というか曲がり込んでくれる感覚で、右に左に、ワインディングをリズミカルに縫っていく快感は格別だ。アクセルを深く踏み込めばグイッとカーブの内側に向かっていくし、ペダルを戻せば元の姿勢をキープする。